浜ちゃん日記  大相撲の観戦

1.   大相撲の盛衰

    昨日は浜松鳥取県人会(会長小椋靖氏、事務局長徳澤幸人氏)の有志と一緒に平成26年大相撲名古屋場所を観戦した。

    相撲といえば、テレビ観戦であり、時代を象徴する日本の国技である。大鵬千代の富士若貴の時代は日本中が燃えたものだ。各場所とも満員御礼であったが、昨今は初日、千秋楽の満員御礼は当然として、平日の升席は空席が目立ったりすることがある。

    これは何が要因であろうか。豊かな時代なのに何処か盛り上がりに欠けるものがあるのであろうか、問題はどこにあるのか、相撲に詳しくないので論じようもないが,識者が指摘するような諸問題の要因があるはずである。日本相撲協会は大改革を断行した。

    かっての相撲ブームの再来はないのか。スポーツ競技の多様化、国技に対する国民意識の変化、国民の生活における娯楽の位置づけなどの変化の中で、その隆盛の鍵はどこにあるであろうか。

    日本相撲協会の経営面にあるのか、力士の問題なのか、昨日も観戦していて強く感じたことは、「観客を感動させる名勝負」があるかないかにかかっていると思った。

 好不況の時代にかかわらず、商品で売れない売れないと嘆く声がある一方で、売れて売れて悲鳴を上げている商売もある。消費者が品物を買ってよかったと満足し、納得するものは値段の問題でないことがよく分かる。 

 大相撲も観客が相撲を観に来てよかったと手に汗を握る「好取組があるかないか」にかかっているようだ。どの取り組みでも精魂を込めた取り組み、見ごたえのある相撲には惜しみない拍手と歓声が会場内にこだましている。すべては力士の相撲そのものにかかっていることの証左であろう。

 

2.  大相撲観戦の思い出

   ❶ 昭和 36年名古屋場所の観戦

 直接、大相撲場所に出かけて観戦をしたのは今回を含めて3回である。

    昭和の36年頃、航空自衛隊小牧基地に勤務し、要撃管制幹部課程に学んだ折、基地幹部会の研修親睦行事として行われた「名古屋場所観戦」に日曜日大挙して観戦し、始めて大相撲場所なるものを楽しんだ。

 振り返るとこうした観戦は、幹部研修としても有意義であったように思う。国技である相撲の歴史、相撲道などについて事前の教育や現場での説明などを受けたように記憶している。

    席は一番後ろの方の席ではなかったかと思うが、若い初級幹部時代に多少なりとも大相撲について触れることができたのはよかったと思っている。上の席から全体がよく見渡せた記憶がある。

 ちなみに、昭和36年名古屋場所の「大相撲星取表」をネットで開いて見て、東は横綱若乃花大関大鵬、対するは西横綱朝潮・大関柏戸とあり、大鵬が13勝2敗で優勝したことが記録されている。

    空調設備のない時代で、館内に大きな氷が置かれていたが、ムンムンして汗をかきながら見物したことが記憶に残っている。

 

❷ 昭和59年九州場所の観戦

  昭和58年3月福岡県春日市にある航空自衛隊春日基地に勤務した折、西部航空警戒団司令部人事部長をしたとき、縁あって自衛隊ファンで博多の有名会社社長の好意で「すなかぶり」の席で観戦した。審判を挟んで控え力士の後の席で、実に相撲の迫力醍醐味を味わったことがある。

 入口で入場整理券を示すと、特別の部屋に案内されて、事前の注意事項等の説明を受けた。土俵下の特別席は維持員席であること、写真撮影はしないこと、飲食は一切しないこと、取り組み中は一切移動しないこと、トイレ等は取り組みの合間に済ませることなどであった。

 控えの力士が目の前におり、審判長の注意指示などすべての聞こえ、これが大相撲だと現場の状況をつぶさに見聞する経験をしたことがある。「維持員」・「溜り会 」・「すなかぶり」など相撲界をちょびり覗くことができた。

 こんなこともあって、今回名古屋場所維持員席を眺めていたら、行儀よく座り観戦している姿を見て、昔と同じように注意事項は守られているように見受け、当時を思い出した。大相撲の良き伝統はいつまでも受け継がれることを願うものである。

    そのほかさらに後年、航空幕僚監部に勤務した折、国技館で行われた引退相撲に出かけ、引退行事などを見物したことがある。

 

  3.  大相撲への期待

    一昔前と今を比較すると、外国人力士が多くなったこと、外国人の観客が多く見られること、空調がかなり整備されていることを感じた。勝っても負けても土俵における礼儀作法ときびきびした節度のある諸動作があると頼もしく感じた。

    何も言っても、日本人の横綱が出現することが望まれる。また、名勝負が一つでも多く出ることを期待する。

    今日もテレビで観戦した。テレビの良いところは、その都度一番良い場面を捉えて放映しており、あらゆる角度から観ることが出来る利点がある。

     現場に身をおく臨場感はないが、テレビの利点を活用すると家で気楽に結構大相撲を楽しめるものだ。

  

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《 大相撲名古屋場所のパンフレット、横綱としての覇気と闘志が満ち溢れていてこれぞ大相撲と感じる。 》