隊友会活動(13) 静岡県隊友会総会・講演会・懇親会

1.浜松支部の参加

   去る6月1日静岡県隊友会総会・講演会・懇親会が静岡市にある静岡県護国神社直会殿で開かれた。

    浜松支部からは、今村昭八隊友会本部参与(元静岡県隊友会会長)、松岡弘隊友会本部地方執行役(前静岡県隊友会会長)、濵田喜己県隊友会相談役(元静岡県隊友会副会長)、若杉幸助西部地区協議会会長・県隊友会副会長、有田高明県隊友会副会長・浜松支部長、佐藤久県隊友会副会長・浜松副支部長、小椋靖浜松支部副支部長、中村重徳浜松支部理事、池武彦 浜松支部理事のほか女性6名が参加、総員15名が参加した。

  県総会であり、浜松から静岡へ出かけるとなると一日がかりの行動となるが、浜松支部は主要役員が主体に参加することになった。それにしても各支部が多くても3~6名ほどであるから、西部地区の有力支部たる浜松支部の実力であり、有田高明支部長以下の役員の団結力の結果であろう。

 

2.女性隊友の参加

    県総会で、大挙して女性隊友 浜松支部副支部長岡村十九子氏のほか理事の堀田ミサ子、牧田カツエ、鈴木羽津子、村上冨美、鈴木忍の各氏6名が参加したのは明るい動向ではなかろうか。

    総会参加の女性隊友は東部地区の1名と合わせて7名であった。浜松支部に女性隊友が多いのは、若杉幸助前支部長、有田高明支部長の人知れぬ長年の尽力の賜物であり、女性参加の地道な活動の成果と言える。

   全国の隊友会各支部における女性隊友の加入率はいかほどか知らないが、浜松支部は、まだまだの感があるが他と比較したら多分上位に属するであろう。

     ましてや、女性隊友の役員登用率はどうであろうか。浜松支部では積極的に副支部長、理事に全員が登用されている。

     これほど女性が社会的に進出・活躍している今の時代、女性の参加していない組織は発展性がないとみなされる。男性がダントツ多い自衛隊でも女性の自衛官、事務官はかなりの数である。

    そのOB団体に女性隊友が少ないのは大きな課題であるように思うのは私だけであろうか。

    女性の加入が少ないとすれば、それなりの背景、理由があるであろうが、女性隊友の増加は隊友会が発展していくためには避けて通れない課題である。 将来、県レベルの会長、副会長に女性隊友が就任するようになれば新しい発展が期待できるであろう。

 

3.静岡県護国神社昇殿参拝及び遺品館

    毎年総会の前に、参加者一同揃って静岡県護国神社に昇殿参拝している。

     広大な敷地に、こんもりとした大木が茂り静寂の 境内に入ると心が静まる。

    静岡県護国神社は、明治23年11月共祭招魂社として静岡市北番町に創立され、昭和17年10月静岡県民の総意により静岡市葵区の地に造営遷座され、明治維新より大東亜戦争まで国のために尊い生命を捧げられた静岡県出身の戦没軍人軍属の約7万6千余柱の御霊をお祀りしています。

    全国各地に「護国神社」が多く存在するが、お国のために散った英霊をよくぞこのようにお祀りしている場所が時代を超えて営々と維持されていることに敬服し、崇敬の念でいっぱいである。

   古今東西、世界中どの国であろうが時代が変わっても、貴い生命を捧げた御霊は大事にされている。そこには主義・主張・立場・理屈などない。わが国だけが当たり前のことが当たり前でなくなったことは嘆かわしい国に成り下がってしまった。

    毎月私はお墓参りをし頭を垂れる。そこには宗派・理屈・主義・主張・信条など関係ない。あるのは先祖を敬い、加護をお願いするだけである。ごく自然な人間の姿ではなかろうか。

    毎度のことながら、休憩時間には、2階に設けられた遺品館を訪れることにしている。この遺品館は昭和53年に開設、県下のご遺族から寄せられた貴重な遺品が約3.000点展示されており、遺書などを読むと当時のことが想像され感涙する。

  

 4.静岡県隊友会総会

    総会は、若杉幸助西部協議会会長・県副会長の司会の元で進められた。

河原嘉光静岡県隊友会会長の挨拶、松岡弘隊友会本部地域執行役の隊友会本部における状況説明等に次いで、議事に入り堀英男事務局長・副会長等から事業実施報告、決算報告、監査報告、本年度事業計画、予算計画についで説明が行われ、万場一致で承認された。若杉幸助西部協議会会長から支部長研修の概要説明のほか地本援護課長土屋武尊氏から予備自衛官の現況説明も行われた。

    大西勝監査役から提言のあった事務局強化については、今後理事会で検討することとなった。

 

5.講演会

    講演会は、自衛隊静岡地方協力本部山下愛仁1等空佐を講師とし、「我が国周辺の情勢と我が国の防衛政策等について」話をされた。対象がOBであるだけに図表等を使って、最新の情勢と防衛政策について要を得た説明が行われた。老兵にとっては現状を再確認することができ有意義であった。

 自衛隊地方協力本部は、私達OBにとっては、かって「地方連絡部」「地連 」と呼ばれ、お世話になったところである。「地本」は文字どおり県庁はじめ自治体など地方における自衛隊の窓口である。募集と援護を担当し、広報官には優秀な隊員が配置され活躍している。

 

6.懇親会

   懇親会は、予備自衛官部会と合同で行い盛大であった。

   主催者の河原県隊友会会長の挨拶についで、陸上を代表して富士学校長竹内誠一陸将、航空を代表して航空飛行教育集団司令部幕僚長平本正法空将補、乾杯は今村昭八隊友会本部参与の音頭で始まり,歓談の後、締めは、濵田喜己県隊友会相談役の万歳三唱の音頭で閉会した。

 懇親会には、来賓として静岡県所在の部隊・機関の主要幹部が全員臨席された。

    万歳三唱は、自衛隊隊友会予備自衛官部会の発展を祈念して、現職時代のように力強く気合を入れて号令調整並に行なった。

 

7.OBの支援がありがたかった

 富士学校長竹内誠一陸将は、3.11東日本大震災の折は、統合部隊の幕僚長として活躍された方である。挨拶の中で、震災前から綿密な諸計画に基づく大規模災害対処演習を行っていたこと。出動部隊の隊員で被災した隊員・家族に対するOBの支援がありがたかったと述べられた。

 OBと現職隊員だけにしか分からない精神的な絆があって理解できる事柄でもある。今や父兄会・隊友会において、出動隊員の留守家族の支援は大きな課題となってきた。その協力支援要領も話し合われるようになってきた。

 

8.自衛隊の教育訓練の成果は素晴らしい

    私はOBになって、感じていることの一つに、OBの地域 社会における諸活動の中に自衛隊における教育訓練の成果がいろいろな面で生きていることを見聞してきた。浜松支部は、20年以上前から地域社会において「一人一役」運動を推進してきたが、実によくその成果を上げている。したがって、手前味噌ではなく、確信をもって、自衛隊における教育訓練の成果が血となり肉となっている実例を挙げて現職の皆さんに自信と誇りを持って職務に励んでもらいたいと 話ている。

 竹内陸将にもその旨申し上げた。総じて現職当時の職域・階級を問わず、地域社会や会社等で自衛隊勤務で培った資質能力を発揮しているからである。 

 とりわけ優れているのは、責任感・企画力・計画立案力・調整力・指揮統率力・実行力といえるであろう。

 

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《 静岡県護国神社正式参拝 》

 

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 《 静岡県護国神社正式参拝後 》

 

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 《 浜松支部女性隊友 》

 

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 《 河原嘉光静岡県隊友会会長挨拶 》

 

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 《 講演会 》

 

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《  懇親会 》 

 

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《 遺品館建設の趣旨、戦後の長い歳月に耐えて遺品もしっかりと保管展示されている。》 

 

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 《 遺品館、こじんまりとした館内であるが、所狭しと貴重な遺品が展示されている。殉国英霊が「祖国よしっかりせよ」と呼びかけている。 》