今日も明日もいきいき人生(6) お遍路の旅(3)! 旅は道連れ 世は今風!


平成23年4月7日 9番 法輪寺  かなり慣れてきたお遍路2日目


平成23年4月16日 66番 雲辺寺 「立ち並びせまりくる数々の石像は何を語りかけているだろうか」


平成23年4月17日 81番 白峰寺 石像 そうありたい「どんな時でも笑顔で大きなお腹の布袋さま」
 


1 身体と心に余裕のある旅

 体力気力のみなぎった退官前後に抱いた50日ほどかけての歩きお遍路の志とは異なってしまったが、旅行会社の集団お遍路に加わった。長年のノウハウをもつ旅行会社の企画だけに無理なくうまく組んであると感心した。楽なところときついところを組み合わせてあり、かゆいところにまで至りつくせりだ。年齢はまちまちだが、どちらかというと高齢者が主体の修行の旅だ。自分にとってはもっとハ−ドでもよいと思ったが余裕のある旅となった。


2 旅は道連れ世は情け
 15日間一緒にお遍路していると、同じ部屋で寝起きをし、風呂、食事も一緒だと打ちとけ合い仲間意識ができてくる。就寝前など自然に家族のことなど身の上話も出てくる。徒歩できつい場所は歩調を合わせたりしてお互いの調子を気遣うようになるものだ。昔から「旅は道連れ、世は情け」といわれるごとくなってくる。世の中は広いもので結構、お遍路も2回、3回の経験者もおり、いろいろと旅のコツを伝授してもらった。

 その中の一人、愛知県の前田慶三さんは、おん歳85歳 遍路歴34回、歩きお遍路、野宿などすべて経験された方であった。毎年お遍路に出かけるとのことで今年もお遍路にいかれたであろうか。チョッと時間があると、家を守ってくれる家族や近所の皆さんにと行く先々でその土地の産物を宅急便で送っておられた姿が印象的であった。一年分の小遣いをコツコツと貯めてお遍路の軍資金にするとのこと。いつも家族に感謝し、農事に精を出す、何一つ愚痴をこぼすことのない温厚な人柄であった。

3 今風お遍路・お宿
 昔のお遍路は、お遍路道に無縁仏の墓石がいくつも並んているのを見ると、命をかけた巡礼であった。それに比べてお宿といい食事といいこれでよいであろうかと自問することもあった。
 時には近代的なホテルに泊まり、豪華な食事をしたり、宿坊に泊まったりした。どこに行っても食事と風呂があり至りつくせりだった。大枚をはたいての団体ツァ−に参加出来たこと自体が恵まれていた。だが、バスを利用してのお遍路とはいえ、次から次へとお遍路の旅をすると相当疲れるものだ。温かい食事と歓談、ゆったりとお湯につかると疲れもとれる。
 これでよかったのだ。

4 デジタルカメラの記録
 お遍路では、記録を残しておきたいと思って、デジタルカメラを首にかけてシャッタ−を押した。帰ってきてから自分なりに編集し残している。写真あり動画がありだ。自分なりに主体性をもってお遍路をしたいという思いから始めたが、かなり忙しかった。少し欲張りであったが、お線香、お札、読経と一緒に皆と行動しながら、少しの時間を見つけてはカメラに記録した。
 いつの日かゆっくりとビデオを見て、当時を思い出したいものだ。


5 再びお遍路ができないか

 今思うことは、できれば夫婦でお遍路ができたらと願っている。きっと新しい別のものが心に残るかも知れないからだ。人は時には《心の旅》が必要だ。二人の健康などいろいろな条件や環境が整うかどうかにかかっている。その時は勇断をもって決行するであろう。