元自衛官の時想( 45 ) 75歳定年制への改革提言について

1  フジサンケイビジネスアイ(FujiSankei Business i)

    今日は午前かかりつけのクリニックに出かけた。2か月に一回通院している 循環器クリニックで受診を待っている間にいつも読んでいる新聞は、当クリニックに備え付けの「フジサンケイビジネスアイ」である。毎度訪れるたびに新鮮な記事に興味を持って読んでいる。一般紙でないこの新聞は健康・旅行等の雑誌類と一緒においてあり自由に閲覧できるようにしてある。

 その特色は、「フジサンケイビジネスアイ」には、他の新聞には見られない切り口の記事が多く、いつも特別に何か一つ以上は強烈に引き入れられる記事があることである。急いでメモ用紙に記事の内容の要点を記し、惜しい記事であったのでスマホで撮影した。

 ネットで、調べてみると、

フジサンケイビジネスアイ(FujiSankei Business i)

成長に向けて挑む「企業、技術、人」の情報を提供
日本経済の成長は、「企業、技術、人」の活躍なくしてはありえません。フジサンケイビジネスアイは、我が国経済の成長を盛り上げると同時に、経営者やビジネスパーソンの皆様に、ビジネスの成長に役立つ情報やヒントをお伝えしてまいります。「成長ニッポン」(頑張る日本企業を応援)「起業・経営面」(伸び盛りの企業、女性起業家を徹底取材)「地域・通信員」(地方から日本経済を元気にします)「アジア・新興国」(躍動するアジア各国の情報が充実)「グローバルファイナンス」(Bloombergの翻訳記事を毎日掲載)
 
2 75歳定年制への改革提言

  注目したのは、「高論卓説」というコラムで、杉山仁氏が「現実に即応した働き方改革第一歩」の見出しで「75歳定年制の薦め」を提言しておられた内容であった。大胆な提言であった。

 杉山仁氏の所論は、少子化、長寿化が急激に進んでおり、人口動態に合った75歳定年の就労制度の改革と年金支給年齢75歳への上げとする年金制度の大改革により、財政改革と健康保険財政の大胆な改善を図る提言である。

所論の主点は、

❶ 75歳定年制であり、「民間企業も官庁も地方自治体も働く人の定年を一斉に75歳まで引き上げる。(もちろん健康状態などで就業不能の人は除く。)

民間企業で採用され始めた定年から65歳程度まで給与を減額したうえでの再雇用制度ではなく、あくまで正社員が昇進昇給を続け、最高年齢を75歳とする。職業人生を20代から75歳まで正社員として昇給昇格を続け、50年以上続けることが出来るようにする。」

❷ 年金支給開始年齢を75歳に引き上げる年金制度改革であり、75歳定年制と一体のものである。少子高齢化が急速に進展しており、人口動態に対応した就労制度と年金支給開始年齢を75歳に引き上げる年金制度の大改革を行わざるして財政改革を実現することはできないと主張しているものである。 

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《 フジサンケイビジネスアイ(FujiSankei Business i)  に掲載された記事 》

 

3   75歳定年制への改革提言についての所感

 今日は、「高論卓説」というコラムで、杉山仁氏が「現実に即応した働き方改革第一歩」の見出しで「75歳定年制の薦め」を提言しておられた内容に注目した。昨今働き方改革が論ぜられているが、杉山氏の提言のような大胆な制度改革も大いに議論の俎上に乗せてやってほしいと思うものである。

   ネットで調べてみたら、東洋経済で中原圭介氏が同じく「75歳定年制」を提言しておられ、こうした論調に共感するものである。

 先日ブログで、老いる雑感(37) 「少子高齢化への関心と後期高齢者・75歳以上の人口推計記事」を取り上げたばかりであった。

 わが国が世界の中で発展していくためには、政治・経済・産業・社会等あらゆる面において大胆な改革をしていかなければならないと思っている。急激な社会構造の変化に的確に対応していけない国家はやがて衰退・没落する運命になると常日頃から思っているからである。

 内外ともに厳しい激動の国際環境で世界を相手に真剣勝負をしなければならないのに、昨今の現状は内向きの諸問題の論争に終始し、将来に備えた着実な諸施策・大改革が渋滞したり、置き去りにされているのでないかと憂うものである。

 かっての国鉄改革も国家的な一大事業であった。国家のありようを含めてわが国が直面している重要な諸課題に対して、内閣はもとより国会・政党において諸政策が提言・議論され大胆に改革実行されることを期待するものである。

   今後の国会に期待するものは、「国家100年の計」を与野党を問わず論じてもらいたいと思うものである。