山門の人生の教示   蝋燭は身を減らして人を照らす

 9月1日朝、浜松市西区神ヶ谷町の天龍山洞雲寺に詣でて墓参りをした。山門入口掲示は、「蝋燭は身を減らして人を照らす」であった。

 仏事を除いて、最近は日常生活で蝋燭をあまり使わなくなった。子供ころは、停電したら蝋燭を用意して灯を付けたものである。非常用としてわが家では大きくて太い蝋燭ょ少し用意しているが、最近は懐中電灯が主となってきたようだ。

 蝋燭は燈心を燃やして周りを明るくする。このことばの意味は、「自分の身を犠牲にして、他人のために尽くすことのたとえである。」

 私たちの日常生活において、親になれば、子供の成長に全力を尽くすさまは古今東西同じである。。特に肉親・家族に対しては、自然体で行われている。

 社会生活においても、「自分の身を犠牲にして、他人に尽くす」精神は尊いものである。社会人としての職業倫理、生命の危険を伴う任務の遂行にあたっての使命感と献身的な実行などに見ることができる。

 今日の現代社会は、こうした倫理、価値観は薄れつつあるであろうか。強弱の違いはあっても決してこうした倫理、価値観は社会生活の基盤をなすものであり大切にしたいものである。

❷ 天龍山洞雲寺   令和4年9月1日午前撮影