天龍山洞雲寺参道の人生教導の石碑(10) 気持ちは強いがよい 決心は固いがよい 心は細いがよい 肝っ玉は太いがよい

 菩提寺である浜松市西区神ケ谷町天龍山洞雲寺 には、毎月1日と15日の2回,同寺に詣でて墓参りをしている。

 参道の片側には、昭和の30年代に設置された石碑が15個建っている。檀信徒から寄進された石碑で,表面に人生の諸々の教導の言葉が銘されている。その裏側には寄進者名と建立年月日が刻まれている。

 仏様の教えでもある。日常生活における誠に含蓄のある教導の言葉である。

 墓参りの都度,立ち止まって読み返すことにしている。歳を重ねるにつれて同感することばかりである。

 わが人生を振り返り,残された人生の道標としている。

➓ 天龍山洞雲寺参道の人生教導の石碑

「気持ちは強いがよい 決心は固いがよい 心は細いがよい 肝っ玉は太いがよい」

【所感】

 「気持ちは強いがよい 決心は固いがよい 心は細いがよい 肝っ玉は太いがよい」

 物事の対処や日常生活に際しての心がけを的確に示しているからだ。事にあっての気持ちの持ち方、決心のあり方、細心の心遣い、実行は腹を据えて、何事があっても動せずやれと解する。実に面白い表現で的を得た名言である。

 これは組織のトップリーダーでも、部隊指揮官でも、個人でも同じである。

 何事も気持ちが揺れては話にならない。揺れ動く心を落ち着かせ冷静沈着に対処することが求められる。

 判断決心するときは、できる限り諸般の情報を収集・評価し、状況を的確に判断し決断することが求められる。

 何事にも細心の注意と配慮が必要である。特に人を使う場合、やってもらう場合、共同で行う場合、対人関係には意を用いることが求められる。

 事を成すには、胆力が必要である。度胸である。泰然として構える態度が求められる。

 人間は弱いようで強いものだ。日頃の心構え、鍛錬と経験によって強くなれるものである。財力、学歴、知識からだけから強くなれるものでもない。人間の持つ魔力であり、無限の強さでもある。