天龍山洞雲寺参道の人生教導の石碑(8)  人の世は山坂多い旅の道

 菩提寺である浜松市西区神ケ谷町天龍山洞雲寺 には、毎月1日と15日の2回,同寺に詣でて墓参りをしている。

 参道の片側には、昭和の30年代に設置された石碑が15個建っている。檀信徒から寄進された石碑で,表面に人生の諸々の教導の言葉が銘されている。その裏側には寄進者名と建立年月日が刻まれている。

 仏様の教えでもある。日常生活における誠に含蓄のある教導の言葉である。

 墓参りの都度,立ち止まって読み返すことにしている。歳を重ねるにつれて同感することばかりである。

 わが人生を振り返り,残された人生の道標としている。

❽ 天龍山洞雲寺参道の人生教導の石碑

「人の世は 山坂多い旅の道」


【所感】

 人生は、山道や海路に例えられることが多い。山道は山あり谷ありで、険しい峠を越えたり、山頂に登ることもある。多くは自力である。自分で考え判断し行動するが、時には苦い失敗もする。

 海路は、船旅・航海に例えられるが,海はなぎの日ばかりではない。吹き荒れる嵐と大波に遭遇したり、自然との闘いでもある。

 わが87年の人生を振り返ると、順風満帆ばかりでない、波瀾万丈であったが、何ら悔いることなしである。充実した人生を過ごして来たと思っている。最後までそうありたいと思っている。

 人生は、他人がどう見るか、見られるかより、自分が自分の人生をどのように捉えるかによって生き方が随分違ってくる。「人の世は山坂多い旅の道」であるが、主体性をもって判断・決心・行動すべきではなかろうか。