先人たちは、簡潔明瞭にして含蓄のある、味わい深い、しかもウエットと人情の機微に富んだ諸々の名言、格言、人生訓、心にしみる詩や言葉など人生の道しるべとるものを残している。
今回取り上げた「つもりちがい十ヵ条」もその一つで各所でよく見かける。ネットでは額装したものまで手に入れることができるようだ。
この十ヵ条は、ネットで調べてみたら、長野県飯田市にある元善光寺という寺の住職が書いたものと言われているようだ。
つもりちがい十ヶ条
1 高いつもりで低いのが 教養
2 低いつもりで高いのが 気位
3 深いつもりで浅いのが 知恵
4 浅いつもりで深いのが 欲望
5 厚いつもりで薄いのが 人情
6 薄いつもりで厚いのが 面皮
7 強いつもりで弱いのが 根性
8 弱いつもりで強いのが 自我
9 多いつもりで少ないのが 分別
10 少ないつもりで多いのが 無駄
「つもりちがい十ヵ条 その3 「深いつもりで浅いのが知恵」
❶ 知恵
広辞苑によると、知恵とは「物事の理をさとり、是非善悪を弁別する心の作用。物事を考慮し、計画し、処理する力。」とある。
❷ 知恵絞って事に当たる
よく「知恵を出せ」「知恵を絞れ」とか「生活の知恵」と日常的に使っている。また、「浅知恵」「悪知恵」と言うのもある。
ここでは物事の善悪の判断ではなく、物事を行うについて、熟慮して方針、計画、実行・処理する能力に焦点を当てることにする。
物事がうまくいかなかった時に、もっと知恵を絞り慎重にことを運べば良かったと思う時がある。 特に、急いで処理をする時に、落ち着いてもっと深く考えて計画・実行した方が良かったと反省することがある。
知恵の浅い、深い取り組みによって成果・結果が異なってくるものだ。知恵はその人の持つ知識、経験の総和である。物事の対処にあたっては、自分の全知全能を傾注することが必要である。
時には他人の知恵を借りることも大切ではなかろうか。万事うまくいくものである。