今日は午前、ウォーキングを兼ねて、浜松遠州灘臨海公園に出かけました。臨海公園駐車場に車を置いて、中田島を中心に、浜松市沿岸域防潮堤上を歩いてみました。
防潮堤は、総延長１７.5キロ、東端の天竜川河口と西端の浜名湖の今切口を起点をした防潮堤はすでに実地に歩いてきましたが、中田島砂丘を起点とした東西方向は歩いていませんでした。
先日１５日に浜松市の沿岸域防潮堤の完成報告会と記念碑の徐幕式が行われたとの報道もあり、記念碑と中田島砂丘を中心とした防潮堤上を歩いてみました。
防潮堤の工事前は、年に数回中田島を起点に浜名湖の今切口に向かって、保安防風林の小道を歩き、帰りは海岸波打ち際を歩いたものでした。
浜松市沿岸域防潮堤整備事業の概要と記念碑
【所感】
❶ 浜松市民が末代まで誇れる一条堤
総延長１７.5キロ、高さ１３〜１５メートル、巨大地震マグニチュード9.0に耐えられる台形状の構造、総工費約３３０億円、一条工務店の３００億円の原資、浜松商工会議所主導による市民と企業の寄付金など静岡県、浜松市と官民一体となった大規模な防潮堤構築事業が行われ、９年の歳月で完成したことは歴史に刻まれる偉業でありました。
浜松市沿岸域防潮堤事業の概要及び記念碑の前に立って、一条工務店をはじめとする約９００の寄付の芳名を拝見して「オ－ル浜松」「やらまいかはままつ」の風土と気風を強く感じました。
❷ 砂丘保護と景観を配慮した防潮堤
現場に立って全体を見ると、防潮堤ル－トの選定と工法の違いなどよく理解できました。従前の防災保安林を生かしつつ、しかも中田島砂丘を保全しながら防潮堤を配置建設した配慮がくみ取れました。市民の生命財産の保護と自然景観の調和が図られていることも強く感じました。
当然、地勢上からくるものであるがそびえたつ防潮堤の舞坂工区と広い防災保安林がある中田島工区とでは工法の違いなどにより、かなり印象が異なることなることがよく理解できました。
❸ 市民に愛される防潮堤への提言
防潮堤上からの眺めは素晴らしい。防災とともに市民の憩いの場として愛される防潮堤であってもらいたいと切望します。そのためには、従前の保安防風林の小道にあった
各地点の地名、距離などが表示されてたように、今回建設された防潮堤上の要所要所に地名、距離、海岸からの距離等が表示される標示板が設置されると、市民の憩いの場、健康管理、防災、景観面から有益であるように思います。
また、歩いてみて、特に感じたことは、防災上から津波警報が発令された場合は、防潮堤上の要所に、警報ランプか放送柱等が設置されるとさらに防災体制が向上するものと思われます。
さらに言えば、海岸への上り下りの手造りの階段が数多く設置されると、防潮堤の法面・側面の保護につながると思われます。今後市民の利用が多くなればなるほど海岸への出入が多くなるものと予想されます。あまりにも階段と階段との距離が離れていることから法面・側面を上り下りすることが生じて、防潮堤法面・側面の損傷、崩壊につながることが危惧されます。費用面からも幅を狭くした簡易手作り階段の設置は早期に望まれます。
１ 浜松市沿岸域防潮堤
１１月１７日撮影 デジカメＳＯＮＹ ＤＳＣ－ｗｘ５００
パノラマを主にしてみました。
❶ 中田島砂丘入り口から防潮堤を望む
❷ 中田島砂丘入り口から登った防潮堤上から馬込川方面を望む
❸ さらに東に進む
❹ 中田島工区の東端に至り、馬込川方向を望む
❺ 中田島砂丘入り口から登った防潮堤上から浜名湖今切口方面を望む
❻ さらに西に進む
❼ 凧あげ会場の駐車場付近から海岸へ出て浜名湖今切口方面を望む
❽ 海岸から防潮堤を望む
❾ 防潮堤下の防風林の道路・工事前に年に何回か歩いた道
➓ 防潮堤をさらに西に進み中田島方向を望む
⓫ 防潮堤上から西の浜名湖今切口方向を望む
⓬ 簡易式の階段
２ 中日新聞 令和２年１１月１６日朝刊 記事
