神原町シニアクラブ(神原会)(299) 諸活動にあたっての全員役割分担と運営参加の意識高揚

     神原町シニアクラブの会長となって以来、高齢者集団であることから生ずる様々な運営及び実施上の諸問題に取り組んできました。

 組織として解決すべき課題については、みんなの意見を聞き、解決策の最終的な決断と実行は会長の職務であることから、迅速的確に進むべき方向を示すことにしています。

活動の主眼と諸活動の内容

  シニアクラブの活動の主眼は、昔のお爺さんお婆さんの寄合型ではなく、今日においては、諸活動に積極的に参加することによって、各人が歳を重ねるにつれて心身がフレイル(虚弱)になることを少しでも防ぎ、家族の世話にならないで、明るく楽しく毎日を送ることを重視して活動しています。

 そのため、特に、自然に身体を動かす内容とした活動種目を積極的に取り入れることにしてきました。全部に参加すれば毎週の月曜会、水曜会、金曜会と月のうち半分は活動日であり、総じて心身の活動を高める活動に志向してきました。

高齢者の特性とお互いの許容

 高齢になればなるほど、心身共に個人差が顕著になってくることから、諸活動において行動や動作に大きな差が出てきます。歳を取れば誰もがなっていくので、お互い様であると許し合う、広い心が強く求められることになります。

 高齢者の諸活動では、心身両面にわたって、当然のことながら勘違い、間違い、遅れなど発生してきます。明日はわが身でお互いが許容し合うことが大切となってきます。

高齢者の特性に対する対処方策

 多くのクラブが、こうした問題を解決するため、心身ともに優れた者が、肩代わりして、各種の役割を果たし、効率的に処理する傾向があります。これはとても効率的で、最上の策であるように見えて、これが恒常化すると、やがて様々な不満、問題や弊害を生むことになります。

 一時的には対処できても、恒常的になると、特定の者だけが諸準備、記録業務を行なうことになり、負担、業務量が偏る一方、何もしないでいる者、無任所組が生じるなど、状況によっては不満等の芽が出てきます。それを未然に防止するのが会長の役目でもあります。

 私は会長に就任以来、シニアクラブの目指す活動目的から、できるかぎり各人が一緒にそれぞれが役割を果たすことが必須であるとの考えで対処してきました。

 そのことによって、全員が全てに参加し、心身の状況に応じてそれぞれの役割を果たすように運営及び実施要領を創意工夫してきました。

❹  クラブ運営と実施要領の改善

 11月は、クラブ運営及び実施面にわたって全面的に見直し、精力的に改善向上を図っています。特に、グラウンドゴルフ、輪投げの打数確認、記録、計算などは、順番で3名1 組で行うことにし、電卓を使用して合計点を出すことにしました。記録用紙も誰もが間違いなく記入しやすいように改善しました。

 3名1組で行うことにより、得点の確認と発声、電卓による合計点、記録用紙への記入を順番で行うことにより、個人差を無くするようにしました。順番でみんなが行うようにしましたので、間違い、遅れなどなくなりました。電卓も文字が大きく、しっかりと入力できるものを4台購入しました。

 ややもすると、運営上の手段である暗算方式は個人差が顕著となり、暗算速度の優劣が諸活動に影響を及ぼすことになることから、その解消を図ることにしたわけです。暗算に長けた人は、この確認記録とは別に自分の頭の中で計算し、演練をすれば良いことです。

 最後に、3名組が、全体の成績の判定と順位を確認している間は、その他の者は、用具の点検と収納、清掃など会場の状況に応じて、各人がそれぞれの業務を役割分担することにしました。最後に会長が、成績及び順位などを確認、発表しで、賞品を授与することにしました。

 人間は何もしなくて、他人の行うことを待っていると長い時間に感じるものです。こうしたことがないようにしたら、いっぺんに問題は解消しました。

 開始時の会場準備、用具の配置及や終了時の用具の収納、会場の清掃、整理整頓などを全員で一斉に行うことにしまいます。それぞれが自分の身体状況に応じてその役割を果たすことにしています。

 役員だけではなく、全員が運営及び実施に参加することが、本来の目的であるフレイル(虚弱)を防ぐことにつながります。こうしたことに細心の注意を払い、対処策を提示してみんなで実行することが、明るく楽しく諸活動をする基盤となります。