わが自治会活動の軌跡( 23) 自治会規約の改正によりなぜ役員選考委員制度等の改善を図ったか 

   平成17年(2005年)4月、地域の神原町自治会長に就任して以来、毎月5日と20日の2回、「神原町自治会ニュース」を編集発行した。歳月が過ぎるのは早いもので15年が経った。
 わが町に「自治会ニュース」が創設発行されるようになってから、現在に至るも継続されて情報連絡紙として大きな役割を果たしている。
 「神原町自治会ニュース」を通じて、地域社会に生起する諸問題、自治会活動及び運営や地域の話題や町内で黙々と献身的に活躍する人々などを中心に、どのような問題に直面して、どのように対処したかを回顧してみたい。
 自治会・町内会の運営と活動は、時代、地域によって状況は様々であるが、共通するものがあるのではなかろうか。そうした視点からすると現在及び将来において、自治会・町内会の会長、副会長、会計の三役などの役員として活動される方々に参考になる点もあるのではなかろうかと思うものである。時代の進展とともに自分たちの住む町の自治会・町内会は常に新しい課題に直面しながら前進していくものであるからです。

 

❶ 役員選考委員制度の改善等、懸案の自治会規約改正が市長から認可された

    平成18年3月27日通常総会で議案提案し、議決された自治会規約改正は、4月5日認可申請していたところ、4月20日付で市長から認可されました。

△ なぜ役員選考委員制度を改善したか

 平成17年4月自治会長に就任して、どうしても改善すべきと思っていたことは、自治会活動の基盤をなす自治会規約の一部改正でした。一番重視したことは、役員の選考委員制度の充実でした。どちらかというと形骸化してくじ引きや順番で選考委員が選ばれるため、選考委員会が十分機能しなくなってきたことでした。会長、副会長、会計の三役を選考する委員が、自治会運営に関与する経験もなく、まったく町内の状況がわからな人たちで形成されるようになってきていました。これではいけないと強い危機感を持ちました。

△ 役員選考委員に求められるもの 

 少なくとも選考委員は、自治会運営について経験があり、かつ、町内における諸般の状況に多少でも関心がある人たちが委員になれるような仕組みにしたいと思いました。多くの町民の皆様の意見を取り入れて、最終的には、部長経験者の前任、前前任にいたしました。部長経験者は、自治会運営の中枢で会長、副会長及び会計と一緒に自治会運営に従事した方であり、最新の町内事情に最も精通する方です。そのうえ、会長、副会長及び会計の職務と責任を身近に見聞承知しており、この役職にどんな人物がつくべきか、どんな方が求められるのかを承知している皆さんでした。

 役員選考委員制度の改善は一大改革であった

 役員選考委員制度の改善は一大改革でした。総会で議決していただき、市長の認可に漕ぎつけることができました。長年行われてきたものを改革することは、大変なエネルギ-を要するものでした。したがって、私にとってはとても印象に残る出来事でした。

自治会活動は長い歴史の歩みの中で形成されるものですが、長年にわたり規約にあっても実行されず、そのままできたものがありました。 

 代議員は実際に行われていませんでしたが、創設以来何故かそのままになっていました。規約の改正は、総会の議決を得て、議事録などつけて申請をするため厄介ではありましたが、法人格の自治会としては当然の措置でありました。

 規約改正の認可により現在行っていることが規約と一致することになりすっきりしたものとなりました。これにより今後の自治会運営・活動がしやすくなりました。

△役員選考委員制度の改善により、役員選出要領と選考委員会の位置づけ・役割が明確となりました。班長を除き、すべて役員の選任は、口頭ではなく議案に氏名等を明記して提案されることになりました。

規約の改正に伴い、役員選考委員会の運営要領を制定し、円滑な運営を図ることにしました。

△役員会は、従来から業務が明確となっています。昨年からその役割を機能するよう努めてまいりました。重要事項の審議・決定は役員会の役割であり、規約にあるとおり、総会に上程する議案は、すべて役員会で決定した後、総会に諮り承認いただくことになりました。

 自治会の運営・活動要領、役員会の運営要領及び役員の業務処理要領を制定し、円滑な運営を図るようにしました。

△役員会で決定された内容は、そのつど皆様にお知らせしてまいります。従って総会の場合、あらかじめ、会員の皆様が、上程議案の主要内容を承知して賛否を問う本来の総会の姿に一歩でも近づけてまいりました。

△どんな立派な組織でもそうですが、歳月とともに油断をすると形骸化してくるものです。常に前向きに時代の変化に対応して常に改善をすべきであると思いました。先頭に立ってその役割を担い旗を振る者、主導者はいつの時代も自治会長ではないでしょうか。

❸   副会長、自治会長選考と選考委員会の責務

自治会運営及び活動において、最大の課題は会長の選考が困難である事は、どの時代にも共通するものです。特に、最近は会長のなり手がいないと言った傾向が出ております。

 そうした中で、選考委員の役割は実に重要となってまいりました。安易な、その場しのぎの選考は後々まで大きな影響を与えるものです。

 会長、副会長の選考は一体のものであります。副会長は次に会長になることを予定して選考することを基本としてきましたが、それに反する事柄も生じたりしました。

 副会長の間に、会長を積極的に補佐しつつ、町内の諸問題について分析検討して、しっかりと会長就任後の心構えと運営活動構想を練り上げる期間でありあます。

 新しい時代がやってきました。町内には優れた若手の人材が多数存在します。いかに将来の自治会長候補を育てるか、選考していくか、それなりの年代になった時に、地域社会のために積極的に貢献する志のある方をどのように探し出すか選考委員会には大きな大きな役目が課されております。

 自治会役員選考委員会の役割がいかに重要であるか、わが町の発展と充実を左右する役目であります。この制度を有効に機能させるかどうかは、各選考委員の度量と活躍にかかっております。

 あなたの町の選考制度はどうでしょうか。

❹   第1回神原町自主防災隊防災会議を開催しました

△第1回神原町自主防災隊防災会議が4月23日(日) 防災委員及び自主防副部長以上14名が出席して開かれました。

 自治会長(自主防災隊長)から「初動対処を重視し、初期消火と人命救助を優先して防災体制を充実していきたい」とのあいさつの後、議事に入り ①自主防災組織要綱及び防災隊活動計画 ②本年度の自主防訓練計画 ③自主防の編成活動、予算、防災資機材の整備計画の修正等防災体制について話し合いました。

△次の点をさらに改善・検討することになりました。    

消火部部員の補充

・ 40~35歳の方を対象者とし、毎年計画的に新人に加わっていただくようにする。今後個別に調整することになりますので、その節はご協力をお願いします。

街頭消火ホ-ス・筒先の配置増加

 

・ 昨年度の訓練成果から町内3箇所に配置している街頭用消火ホ-ス・筒先の配置数を増加する方向で、検討することを確認しました。また、緊急時に誰でも放水できるよう訓練に取り入れることに決めました。

△ 火災発生の緊急時における初期消火おいて、町内の至る所に配置されている三方原用水の畑管の活用は、過去の訓練経験から有効であることが実証されています。このため街頭用消火ホ-スと筒先の整備を行いました。一度畑管の使い方、ホースの展張、放水の経験をすれば、誰でも安全かつ容易に実施できるところが利点であります。地域の三方原用水組合と連携しながら町内の防火体制はいつの時代においても大きな課題であると思います。

 

❺  神原町の成り立ち その7  ル-ツを探る  

① その6 要約
◇戦後、昭和22年農地改革による自作農の誕生、学制改革により神久呂中学校が発足、市町村合併促進法と広域行政指導により昭和30年3月31日神久呂村は、浜松市編入されました。このとき、大久保は、全域が大久保町、神ヶ谷は、神ヶ谷町、神原町、西山町三つの町に区分され、4月1日 現在の4町が誕生しました。

◇昭和30年度の神原町自治会初代自治会長は 野寄 力一氏で、隣保は奥一、奥二、北神、原山、榮、雨溜の6組でした。

② 神原町神原町の町名はどのような由来で命名されたであろうか

「神原」の発案者

△神原という名は、昭和23年3月部落発足準備会の席上でさまざまな意見のあった中で、原田明一氏(奥二、当時土地協力調査委員に選出されています。)の「神原」が全員の賛同を得て決定したといわれています。日記帳にも「昭和23年4月1日神原集落発足の日」と記されています。

「神原」命名の由来 

△「神原」の由来について、ふるさと創生事業神久呂文化誌は、「これは従来、当地の一部に通称「原山」という地区があって、その名前からこの名が生まれたと考えるのが自然である。」と述べています。

△神原独立前後の隣保・地区名「北神」「原山」や生活の基盤である土地・地区名を大事にした点から考えると、当時の隣保・地区名から総合的に命名したとも考察できます。また、神ヶ谷地区内であったことから神ヶ谷の「神」、神東・神中・神西・山の神などの「神」と並んで、「神」にこの地区の通称「原山」の」原」をもって命名したことも考えられます。

◆ 誇れる立派な「神原」    

△現在、市の政令都市後の区名1つでもあれやこれやと議論があるのですから、さぞかし「神原」と決めるには、いろいろと議論があったのではないでしょうか。決定に至った経緯は日記帳に記載がなく、簡明に「神原誕生の日」と記されているのが印象的です。

△それにしても先人たちは「神原」という歴史を漂わせる立派な名前を付けてくれました。「神原」の名前を私たちは子々孫々に至るまで誇りにし、大事にしたいものです。

◆次回は、神原町誕生後を中心に探ってまいりましょう。

❻   会長の一言

 △法人組織として、将来の発展のためにとの思いで取り組んだ自治会規約改正は、認可に至るまでに、かなりのエネルギ-を要しました。

△春のいっせい草刈りデ-には、町民全員が参加し、できる範囲のことで清掃活動にご参加くださるようお願いします。

△市の防災情報を基に、私たちの防災・減災体制を考えてみたいものです。震度6弱の状況、建物の被害想定などから、どこが弱点でどうしたらよいか見えてくるのではないでしょうか。

神原町自治会ニュ-ス No23   平成18年5月5日

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