花の出会いと感想記(16) 夏季に長期間色鮮やかに楽しませてくれた松葉ボタン

 花の会の代表をしている時、花畑の運営で一番苦慮したことは、花壇に出来るだけ花色が何もない状態を作らないことであった。とりわけ真夏の酷暑期に花壇に生き生きとして、華やかなで、長期間咲く花を選んで配置することが出来ないかと言う課題であった。

 特に、夏場に休息している球根類の花壇区画をいかに球根類に影響を与えないで、地面を有効に活用するかに苦心した。あれこれ試行錯誤した結果、花色が異なる松葉ボタンを5種類程度購入し、繁殖させながら、球根類区画の空間に頻繁に挿し芽をして大きくしていく方式をとった。松葉ボタンは花期が終わったら全部取り払うことにした。この方式は大成功であった。

 そのうち挿し芽が余るようになったら、花畑を訪れた方にプレゼントして自宅の庭に挿し芽をしてみてくださいと勧めたものであった。

 実に松葉ボタンは夏場に強く、繁殖力も旺盛であることから、5月に挿し芽をすると夏場は長期にわたって、鮮やかに、賑やかに区画の全面を飾ってくれたものである。

 そのきっかけは、副会長の鈴木たかさんが、自宅付近の道端に植えた赤色の松葉ボタンが自然に冬越しをしたものを花畑の道路沿いに挿し芽をしたところ、順調に育ち、夏場長い間道ゆく人達から一番人気となったことから始まった。この経験から、夏場は静かに休養していた球根類の区域に松葉ボタンを生育し様々な花壇を作り上げた。

 今朝、自宅の道路脇に毎年咲いている松葉ボタンが赤色の花を咲かせているのに気付いた。コンクリート壁の下であることから、なんの保護もしないのに冬を越して咲いてくれた。その強い生命力に驚くばかりである。

 こうしたことから、松葉ボタンは、花活動に精魂を込めた時期の思い出の花種であり、当時の状況が蘇るほど強い印象がある。

    松葉ボタンの特色について、NHKの趣味の園芸では「 真夏の強い日ざしの中でも元気に咲くマツバボタン。茎が這うように広がり、枝分かれしながら咲き続けます。花壇やコンテナはもちろん、砂利道のわきや敷石の間などの乾きやすいところでもよく育ちます。日当たりと水はけがよく、多湿にならない場所であれば、ほとんど手入れの必要もなく、栽培は容易です。
一日花ですが花数が多く、6月から9月ごろまでほとんど途切れることなく次々と咲きます。園芸品種では花がしぼむのが遅く、夕方ごろまで開くように改良されています。花色が豊富で、一重咲きから八重咲き、さらに万重咲きまであり、場所によってはこぼれダネで毎年自然に育ちます。また、古くから栽培されている品種‘ジュエル’(‘Jewel’)は耐寒性があり、軽い霜程度なら越冬します。」と実によく説明されていた。 

❶ 令和2年5月15日 わが家のコンクリ-ト壁の下道路わきに咲いた松葉ボタン

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❷ 平成27年夏 球根類の区画に、多種類の花色松葉ボタンで飾った。

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❸ 平成28年夏 花畑の一番前の沿道を赤一色の松葉ボタンで飾った。

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