84歳老いる雑感(71)   80歳以上の車の運転と免許返納

    後期高齢者の運転に関する重大事故の多発・免許返納などメディアを賑やかしている。高齢者の車事故の話題は尽きることがない。車という文明の利器も凶器となることがあるからだ。

    先般も高齢者の運転に関する記事が別紙のとおり報じられた。内閣府の調査によると、80歳以上の車運転は26%とのこと、4人に1人が運転している。私もその中の一人である。

    今年春、運転免許更新に際して、高齢者運転講習を受け更新した。最初から次回の更新はしないことを固く決意している。

    したがって、3年以内に、免許返納することになるが、その時期は自分の健康、体力・気力・知力、とりわけ運転時の判断力と対処力で決めることにしている。

    現在、シニアクラブ等の役職の遂行 や私生活の行動範囲と行動力の基盤となっているものが、車の機動力にあることをよく承知している。

   運転免許返納後は、「生活の足」がなくなり、徒歩・自転車とバスとなることから機動性や行動範囲がかなり制約されることになる。当然ながら、世間で言われているようないろいろな困難が予測される。

   日常生活における車の効用は、交通機関が少ない郊外に生活するだけに日常生活上、必要不可欠な面が大きいことも事実である。

    車の運転を止めることは、日常生活そのものを全面的に見直すこと、家族の買い物などの代替え手段の設定や共通の認識・考えなどが必要である。

    いきなり車の運転を止めることはできないので、徐々に体制を整えて決断することにしている。免許の返納は、家族に勧められるのではなく、自らの考え、決断で行いたいと思っている。これらは苦渋や悲壮な選択ではなく、明るく自然体に決断したいものだ。

    自分の心の中には、すでにいつどのようにするかは決めている。決断するまでに体制を整えておきたいと思っている。それまでは優良運転の記録を持続する必要がある。そのためには、まずは毎日スピードを出さず安全運転に心がけたい。

   人生の最終段階にきて、車の運転で晩節を汚すことだけはしたくないと切に思うこの頃である。

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 《 中日新聞 令和元年6月4日 》

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《 産経新聞 令和元年6月5日 》