昭和の航空自衛隊の思い出(433)  空幕人事課人事第2班勤務に対する感謝とまとめ

    航空幕僚監部勤務の項目を終えるにあたり、人事教育部人事課事第2班創設時からの勤務者の一覧まとめて結びにしたいと思っていたが、資料は集めたものの整理をして一表にすることは出来ないで終わった。それだけ体力・気力が減じてきたということであろう。心残りなのでなので、そのうちにまとめることができれは実行してみたいと考えている。

1.   空幕勤務者への関心と部内幹出身者の人事管理

 空幕人事課人事第2班の勤務者については、要撃管制幹部から人事幹部へ転進した時から何となく関心があった。当時、昭和30年代から40年代にかけては、少数の者を除き、部内幹候出身者が空幕で勤務することなどは雲の上の話であり、夢のまた夢のようなことであった。

    こうした状況であったが、どんな人材が選ばれ配置されているかは関心があり、登用されている顔ぶれを見て、なるほどと頷くものがあった。それは当時、人事幹部課程修了者で新進気鋭の優秀者が配置されていたからであった。

2.  指揮幕僚課程修了後の勤務と将来施策への参画

    昭和の30年代から40年代iに初めにかけて、要撃管制官として第一線部隊で防空任務に就いたたり、人事幹部として群レベルの本部勤務をしているときは、方面隊司令部以上の勤務は全く考えてもいなかった。現場で人事幹部として、准空尉、空曹及び空士の諸問題に真剣に取り組んできた。

 昭和48年指揮幕僚課程を卒業して、各級司令部の幕僚を経験するうちに、准空尉、空曹及び空士の人事施策、人事管理について、部隊勤務で体得した自分なりの考え・策案を抱いており、実現に向けて参画したいという意欲は強くあった。

 特に、CS修了以降、CS同期との交流はもとより各級司令部の幕僚勤務を通じて、各分野で将来の航空自衛隊を担う有能な幹部との交流から空幕勤務に関心を持つようになった。

3. 航空幕僚監部勤務で准尉‣空曹・空士人事管理の担当

 幸いにして、自衛官生活の終盤になって、航空幕僚監部人事課へ勤務する機会を与えられた。しかも、班長職を拝命し、約3万5千名の准空尉、空曹及び空士の人事管理と諸課題に取り組む職務を与えられた。人事2班創設以来の先輩諸兄の業績の後を継ぐこともできた。

 何といっても空幕へ着任早々に人事課長から特命を受けた「准空尉、空曹及び空士充員計画の人事2班への移管問題」については、第一線部隊と各級司令部の人事部門を経験した結果を踏まえて、部隊の実情と問題点を提起し、関係各所の理解を得て、本来の姿に復帰し、「准空尉、空曹及び空士充員計画」の計画と実行の一体化によって名実ともに人事2班の真価を発揮する体制を作ることができた。

    人事課長及び班長の指導のもと長年の懸案事項を解決し、担当幕僚として最大の喜びであった。空幕勤務で一つの役割を果たせた充実感がそこにあった。

   さらに、班長として、准尉、空曹及び空士充員計画の作成及び実行について、新人事2班方式を確立することができたことである。

    全国の主要な部隊の人事担当者を一堂に集めて、計画と実行の調整等を円滑化し、部隊の人的戦力の形成やきめ細かな人事管理を進める基盤を確立することができた。

    人事2班の総力と班員の一致協力により、名実ともに、人事2班が准尉、空曹及び空士の人事管理の総本部としての役割を果たせるようになった満足感に包まれて空幕庁舎を後にした。