隊友会活動(36)   隊友会の浜松基地見学と所感

     静岡県隊友会浜松支部は、12月5日(水)浜松基地見学を行った。多くの隊友が退官して20〜30年たっており、新合同庁舎の運用を機に今日の浜松基地を改めて研修しようと計画されたものである。

    隊友会の目的に「国民と自衛隊との架け橋」となることが掲げられている。架け橋になるためにも最近の航空自衛隊及び浜松基地の近況を研修し、活動の資とするとともに、浜松基地の皆様との交流を通じて隊友会の活動等について理解を深めることができる。

    基地司令が出張されて不在のため、副司令のあいさつの後、監理部長から航空自衛隊及び浜松基地の概況について説明を受け、航空機等主要個所の見学をした。

    新合同庁舎前に立って、浜松基地創設から建設された昭和の庁舎・隊舎がが間もなく姿を消す時代になっていることに感慨無量のものがあった。

  *   昭和301年前後の浜松基地の状況については、「 20140919  昭和の航空自衛隊の思い出( 31) 浜松基地における英語教育 」に記している。 

【所感】

❶   基地の特性を生かした基地運営

   航空自衛隊の基地は、平戦時を問わず航空防衛力を発揮する拠点である。浜松基地航空自衛隊発祥の地であり、飛行・整備・通信等の教育のメッカである。こうした特性を生かしながら周辺自治体及び市民との関係は良好であり円滑な運営がなされていると拝察した。

❷ 新時代への対応への着実な基盤づくり

 航空自衛隊は、営々と積み上げた管理運営体制のもとに、厳しい国際情勢の 推移に対応し、今後の航空自衛隊における新機種の運用、宇宙への取り組みなど陸海空の統合運用、新たなる作戦運用などに対応できる素地を着実に築いてきていることを拝察した。 

➌ 防衛体制と自衛隊運用のあり方の進化

 来たる12月18日には国防会議の議を経て、内閣は平成31年以降の防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を策定発表するものと思われる。

 自衛隊の最高指揮官たる安倍内閣総理大臣の「激変する安全保障環境の下、この責任をしっかりと果たしていくためには、国民の生命、財産、そして領土・領海・領空は、我が国自身の自主的な、そして主体的な努力によって守る体制を抜本的に強化していかなければならないと考えています。同時に、陸・海・空という従来の区分に捉われた発想から完全に脱却し、従来の延長線上ではない、未来の礎となる真に必要な防衛力の姿へと、従来とは抜本的に異なる速度で改革を図っていかなければならないと考えています。」の発言のとおり、防衛体制と自衛隊運用のあり方は大きな進化を遂げようとしている。

1   新合同庁舎

 新合同庁舎は、本年10月から運用し、第1航空団、第1術科学校及び第2術科学校等の中枢機能が配置されることになった。耐震構造等が施されており、司令部機能の発揮が向上したのではなかろうか。従来の庁舎等は逐次解体撤去作業が進んでいくものと思われる。

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2   新合同庁舎屋上からの風景

 4階建ての新庁舎からは、はるか彼方に浜松市のシンボルであるアクトタワ-などを見ることができる。

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《 新庁舎の前に展開する古い庁舎は逐次解体撤去される。昭和の30年代の浜松基地に勤務し往時を知る者にとっては新しい時代がやってきたと実感した。》