8月に入った。晴天下、樹々に囲まれた天龍山洞雲寺の参道を進むと、静寂の中にひときわ激しいセミの大合唱があった。墓参りを終えて境内を見渡すと真夏日の朝がそこにあった。
山門の掲示は「正しく・楽しく・仲よく」である。人生は正しく・楽しく・仲よくが一番である。要するに平凡のようであるが普通の生活をするのがよいとの示唆であろうと解釈した。
「正しく 楽しく 仲よく」とあるからと言って聖人のごとき生活ができるわけがない。人として恥ずかしくない普通の生活をすることが、正しく・楽しく・仲よくに繋がるのではなかろうか。とりわけ、正しく・楽しく・仲よくは家庭や社会生活の基本ではなかろうか。人としての生き方を示した道標でもある。
8月は間もなくお盆を迎える。先祖や亡き両親・兄姉たちも天上からそう願っているであろう。