老いる時想(43)   初盆・盆義理と両親及び兄姉の命日

 7月半ばともなると、お盆のことや初盆・盆義理のことが気にかかる。お盆は、先祖や亡くなった方を供養する期間と言われている。毎年、8月13日~16日の間に、先祖や亡くなった方が浄土から私達の住む世界へ戻ってくると言われており、その時にお迎えをしておもてなしをするのがお盆である。

 遠州地方の場合、8月13日~16日をお盆とするのは新暦によるもので、旧浜松市内一部では旧暦で7月13日~16日をお盆としているところもある。

1. 初盆と盆義理

   この一年間、亡くなられた知人などもうこんなになるのかと思い出させてくれるのがこの7月である。

  遠州地方では、初盆を迎える家庭は、祭壇を作って仏様をお迎えし、親族が集まって、「盆義理」に訪れる皆様をお迎えする。 盆義理は、親戚縁者はもとよりご縁のあった町内の皆さんが初盆宅を弔問する習わしであり、これを「盆義理」といっている。

   盆義理は、8月13日から15日のお盆の間行われるが、神久呂地区は大体14日の夕方訪れる方が多いようだ。地区によっては13日のところもある。これも浜松旧市内は7月、郊外は8月に行われている。

2.両親及び兄姉の命日

 毎月1日と15日は、私が建立したわが家のお墓にお参りしている。亡くなった両親や兄姉たちのお墓は故郷などそれぞれの土地にあるが、どの地にあろうとも拝礼の気持ちは同じてあり、相通じるものと信じている。

 歳を重ねるごとに思うことは、すでに亡くなった両親や兄姉たちのことである。兄2人姉3人のうち、今や姉一人と自分だけになってしまった。毎年新調する日記帳には、先ず、亡くなった両親と兄姉及び先妻の命日を朱書することにしている。特別なことをするわけではないが、彼岸の死者を弔い生前を思い浮かべ感謝することにしている。私が今日あるは親兄姉たちに支えられたからである。

    一方、 家内に至っては、カレンダーに親兄姉、子供と嫁、孫たちの誕生日、命日などを書き入れている。忘れていてもカレンダーを見れば一目瞭然である。

    先祖や 既に逝ってしまった、仏様となった親兄姉を大事にすることは、生きている現世の子供たちを大事にすることにつながるものである。 あの世の親兄姉を弔い労わる気持ちは、それ以上に、現在頑張って生活している子供たちへの愛情であり、親としての務めでもある。

 人生の最終コ-スにあるものには、できることはわずかであるが、自分が生きているうちにしてやれことはしてやりたいとの気持ちは一層強くなるのが人情というものであろうか。特に女性の母性愛は殊の外強いように感じる。これが親の心情というものであろうか。