航空自衛隊第1期操縦学生(59) 二十四節気と空自第1期操縦学生出身の故高橋正君

    2月19日、今日は二十四節気の雨水(うすい)、空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる、という意味と言われている。草木が芽生える頃で、昔から、農耕の準備を始める目安とされてきた。
 本格的な春の訪れにはまだまだであるが、これからは三寒四温を繰り返しながら、あっという間に春はやってくるであろう。

    二十四節気というと、思い出すのは、第1期操縦学生出身の高橋正君(平成25年7月逝去)のことである。同期のよしみで、二十四節気の都度、メ-ルで亡くなられたお母様の俳句を添えて、随想と様々な写真を送ってくれたものである。

 彼は、武骨な私に自然界の移り変わり、 二十四節気を通じて季節について、彼独特のとらえ方で同期生等に「季節だより」を送ってくれたものである。

 高橋正君は、生前「大空の仲間たち」を上梓している。戦闘機部隊勤務を経て、日本航空に入社し機長として活躍した。航空自衛隊での体験のうち1期生にスポットをあてて、主として自衛隊の修業時代及び戦闘機部隊勤務時代のことを随筆調に記述している。第1期操縦学生入隊50周年に際して、平成17年8月作成、平成24年8月第4版、96ペ−ジの非売品である。
 発刊に寄せて、1期生で将官に昇進し団司令を歴任した菅原淳君と航空ジャナリストの村田博生君の二人が私たちの青春そのものの軌跡だとし、これからパイロットを志す子弟にも読ませたい小冊子だと賞賛した。 

    同期生は80の坂を上り始め、あの世へ逝くものが増えてきた。二十四節気を迎えるたびに思い出すことも多くなった。

《「大空の仲間たち」! 高橋 正著 》