1.安全保障問題について、最近のテレビを視聴して感じること
最近のテレビを見ていて感じることは、北朝鮮問題・中国問題を中心に厳しい国際的な安全保障環境において憲法第9条・安全保障体制・軍事外交・防衛省・自衛隊・防衛諸計画が、従前に増して論ぜられるようになったこと、議論も理想論から現実を踏まえた内容になってきたこと、さらには、その議論の場に元自衛隊高級幹部が登場してきたことであろう。
元自衛隊高級幹部のテレビへの登場のはしりは、防衛大学校第2期生の志方俊之氏であったように記憶している。京都大学大学院修了(工学博士)で北部方面総監・陸将を歴任し退官後、帝京大学法学部教授として、新聞・雑誌・テレビ等の各メディアで防衛問題の解説も行い、一躍知名度が高まり知られるようになった。また、石原慎太郎氏及び猪瀬直樹氏の東京都知事時代に東京都参与として、防災及び治安のブレ-ンとして活躍したことは有名である。
古今東西,いつの時代も,国際社会においては、政治と軍事は一体で両輪の関係であったし、これからもいささかもその関係は変わらなであろう。昭和20年(1945年)8月、わが国は大東亜戦争に敗れた。戦後、私が昭和30年(1954年)、航空自衛隊入隊以来、自衛隊現職時代を含めて、どちらからというと、社会全体の風潮として、あえて軍事面からの考察・議論を避けてきた感が強かったように感じて来た。むしろタブ-としてきた感があった。
ことさらに軍事面のことを極端に軽視することもない、国際社会において普通の国家であればよいと思ってきた。その面ではバランスの取れた国家になってきたように感じている。
どの分野に関するものでも、視聴者の立場としては、専門的立場から見た考察や議論が展開されることを望んている。これに対して、長い間、単純に、戦争と平和、反対と賛成でワイワイガヤガヤで相手の揚げ足取りや、言葉尻をとらえた議論が多かった感があったが、最近は司会者の進め方も含めて、全体的に落ち着いた感じになってきたように感じている。その分、議論や考察が深まってきたのではなかろうか。
テレビ等で登場する元自衛隊高級幹部は、多くが防衛大学校を卒業し、最高の幕僚監部及び作戦司令部で、実任務に関して情報収集・分析・評価、部隊運用、指揮統率、調査研究等に従事してきた経験豊富な専門家であり、その論評は貴重であろう。どんな立場であろうとも、国際・軍事情勢を分析し語るには総合的・多角的な検討が求められ、軍事的な立場からの考察は不可欠であるからである。
一方、多くの元自衛隊高級幹部が、テレビだけではなく、新聞・雑誌・書籍等、文筆で活躍する論客が多くなった。それだけ層が厚くなった感じがする。OBの一人としてとても喜ばしく受け止め、さらなる活躍を期待するものである。
2.二ュ-スの核心・問題点・疑問点に迫るBS二ュ-ス番組
わたくしは市井の視聴者として、BS二ュ-ス番組をよく見るのは、二ュ-スの核心・問題点・疑問点に迫る内容があるからである。
次のBS二ュ-ス番組をよく視聴しているが、これらの番組は、番組の構成、二ュ-スの核心に迫る筋道や展開、掘り下げ、解説や議論の関係者がその分野の専門家で、調査研究・分析や論拠が明確である方が登場していることが挙げられる。また、所見の発表が落ち着いた雰囲気の中で行われ、理路整然とした冷静な所見が展開されるなどは視聴者の理解・共感を呼ぶものがあるようにな感じている。
❶ BS朝日 「 日曜スクープ」 ( ホ-ムペ-ジ出典 )
この番組を見れば、ニュースの エキスパートになれる!”番組では、いま日本で起きているニュースを深く掘り下げ、問題 点や疑問点について、じっくり解説していきます。
❷ BS日テレ 深層二ュ-ス ( ホ-ムペ-ジ出典 )
BS日テレ、日本テレビ、読売新聞の3社がタッグを組んだ本格報道番組。
日本テレビの取材力と読売新聞の解説力を生かし、視聴者の関心の高いテーマをとりあげ、「深層」まで掘り下げます。
平日午後10時から1時間、大物ゲストをスタジオにお呼びして、日本テレビと読売新聞のエースキャスターがゲストとともにトークを展開。
政治、経済、外交はもちろん医療、教育、科学、文化、スポーツなど幅広いテーマで、もっと知りたいこと、身近な暮らしの中で疑問に思うことなど視聴者のニーズに応えながら“真相の深層”に迫ります。
❸ BSフジ プライム二ュ-ス ( ホ-ムペ-ジ出典 )
政治”、“経済”、“国際”、“環境”、“社会問題”の5つのジャンルから、いま世の中で関心の 高い問題を毎回1つ絞り、その問題について相応しい人物(当事者や関係者)をゲストに、 2時間に及ぶ解説と議論で、その問題を徹底的に掘り下げる。
❹ BS11イレブン 報道ライブ ( ホ-ムペ-ジ出典 )