浜ちゃん日記  母親を思い出すつるし柿や干し芋

   毎年、晩秋から冬になると、つるし柿を賞味している。気温が下がって、風が吹くようになると、 渋柿の皮をむいて軒下に吊るし干しておくと出来上り、冷蔵庫に保管し、冬場食べている。渋柿が自然乾燥で甘みが増してくる。手揉みをると一層甘みが増す。粉吹きが出るようになるとさらにおいしくなるものだ。

 晩秋になると、妻が吊るし柿を始める。我が家の風物詩でもある。町内でも軒下に干し柿が吊るしてあるのを見かける。出来上がったら子供たちにおすそ分けで送ってやるのが楽しみのようである。 

 干しい芋も同様である。サツマイモを数時間かけて蒸し、皮をむいて、包丁で切って一片ずつ干していく、根気のいる作業である。寒気と風の吹く日を狙って作業を始めている。これこそ正真正銘の手づくりの健康食材である。

 夫婦とも農家に育ったから、子供のころ母親が夜なべで作業をしていたことを思い出す。おなかがすいたら勝手によく食べたものである。母親は多分減っていくのを承知しながら知らぬ顔をしながら微笑んでいたであろうか。母親の手で作った食材であることに温かみと心がこもったおやつのせいであろうか、現在の健康につながっているように思い感謝している。

 妻も子供のころ母親の吊るし柿や干し芋づくりを見ようマネようで自然に受け継いでやっているように見受ける。我が家の風物詩のつるし柿や干し芋を通じて、お互いが母親を思い出す季節である。

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〈 町内の風物詩、日増しにおいしくなってくる吊るし柿 》