つばさ会 平成29年度浜松つばさ会総会・講演会・懇親会(1)

   先日7月2日・日曜日、午後4から始まった浜松つばさ会の平成29年度総会・講演会・懇親会参加のため浜松中心街のホテルクラウンパレス浜松に出かけた。自家用車だと便利であるが、バスで出かけるとなると往復だけでも結構時間がかかるものだ。

    総会等行事の設営及び運営は、準備周到にして円滑に実施された。元自衛官の本領を発揮したものであった。写真と所見で紹介したい。

 1  総会 

    総会は、副会長兼事務局長工藤邦彦氏の司会で、開会の辞、国歌斉唱、物故者に対する黙祷、会長挨拶、議事(平成28年度活動実施報告・決算報告・監査報告・平成29年度活動計画案・予算案・役員及び役割分担案は全会一致で可決)、つばさ会定例総会関連事項の報告、閉会の辞が整斉と進められた。

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《 総会は、副会長兼事務局長工藤邦彦氏の司会で進められた。》

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《 浜松つばさ会会長飯塚雅視氏の挨拶 》 

 ❶   会勢の拡大と退官者の自主積極的な入会

   浜松つばさ会の28年度末の正会員数は238名、個人賛助会員3名である。会員の高齢化もあって会勢減の傾向にあることから、退官予定者等への積極的働きかけによる新会員の獲得が課題であることが強調された。高齢化による退会と物故者数が新加入を上回る所にある。   

    これが解決はなかなか難しい課題である。価値観の多様化により退官後の進む道、第二の人生に対する物の考え方が多様化しているからである。新しい世界を創り上げるとともに人生の主要期を過ごした仲間との連携を大事にすればさらに充実した人生が過ごせることをどのように認識・理解するかにかかっている。 後輩の皆さんが、人生にとって何を選択し、どのように生きていくかによって決まってくる。

    自衛隊勤務を主軸とした「つばさ会」、「隊友会」に入会し、さらに新しい世界を増やしていけば、人生が豊かになることは間違いない。少なくとも損をしたと思うことはないはずである。

    退官された方、これから退官する方は、自分の人生を最初から決めつけたり、狭める必要はない。意を決して門を入れば、意外に新しい世界が開けるものだ。 

❷  浜松つばさ会情報連絡紙「心友」とホームページ

    浜松つばさ会の情報連絡紙である「心友」のほか、6年ほど前から「浜松つばさ会ホームページ」が設けられ、記事内容の充実を図り、アクセス数も増加の傾向にあると報告された。

    会員相互の意見交換の場として、活用できればよいが、現職時代は黙々と任務に邁進する事に専念し、対外的に多くを語ることをよしとしてこなかった傾向は退官後も続いている。

   航空自衛隊に勤務した自衛官、事務官等は、階級、職位・職務に関わらず、優れた人材の宝庫である。退官後、第2の職場や地域社会で活躍しているOB・OGが多くいるものだ。とりわけ、 地域社会では、世間で知られる以上に多士多才で活躍している。

 黙して語らないが、日常的な活動を取りあげると多くの人の関心を呼ぶであろう。 会員が知りたい、世間が知りたい最新の情報をタイムリーに発信すると共にOB・OGの活躍と存在を世間に広めてもらいたい。ホームページの新しい役割の一つであるように思うがどうであろうか。 

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《 説明の主要点は、自衛隊式に簡潔明瞭に図式化して表示し、わかりやすい内容にしているのはいつもながら感心している。》

❸  浜松防衛団体連合会の活動と基地への協力支援

   自衛隊OB・OGで構成する 浜松つばさ会や隊友会 浜松・浜北各支部は、浜松防衛団体連合会の一翼を担っている。対外活動も浜松基地の四大行事に多数の会員が参加し協力支援している。

    浜松防衛団体連合会は、全国的にも有名な団体であり、浜松商工会議所会頭の大須賀j正孝氏を会長に積極的に対外活動を行なっている。新しい活動としては、退職隊員の再就職活動への支援を呼びかけするなどの活動が報告された。  

   大須賀会長は、自衛隊関係の行事における挨拶において、ことある度に信念をもって「自衛隊による国家・国民の守りがあって安定した社会・経済活動ができる」と強調されている。 

2  講演会 

   今回の講演会は、「つばさ勉強会」として、航空教育集団司令部幕僚長  森川龍介将補による 演題「航空技術の変遷と将来への展望」が行われた。 

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《 講演会の講師、航空教育集団司令部幕僚長  森川龍介将補、 演題「航空技術の変遷と将来への展望」が行われた。》 

 意欲的なつばさ勉強会の新設

     浜松つばさ会は、昨年9月から「つばさ勉強会」を設けた。創設提唱者の前会長関正治氏は.「体力は落ち、頭の働きも定かなくなったが、なお心情熱く、防衛に関心を持ち、航空自衛隊を支援したいという気持ちを持ち続けるために企画発足した」と強調された。

    第1回は「国家安全保障会議」長島航空教育集団司令部幕僚長、第2回「防衛教養講座」第2術科学校長佐藤幸喜将補、第3回「気象」浜松気象隊長松田3佐、今回第4回の「航空技術の変遷と将来の展望」森川将補であった。.次回からのテーマと講師が注目される。

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《 相談役・前浜松つばさ会会長関正治氏が新設の「つばさ勉強会」の趣旨について説明された。》

❷ 航空技術の変遷と将来への展望

    講師の森川将補は、防大31期、特技は研究開発、東京工業大学大学院(修士・博士)を修了し、空幕技術課長、航空開発実験団司令部幕僚長、第8航空団司令、空幕技術部長、防衛装備庁プロぜクト管理総括官を歴任され現職に就任されたと伺った。

 航空技術の変遷から始まり、かなり航空機、誘導弾、BMD(弾道ミサイル防衛)など専門的な分野にわたる内容を簡明に説明された。

   航空機では、機体構造・材料、搭載電子機器、空力形状、エンジン推進、飛行操縦の制御、アビオニクスエステルの各技術についても触れられた。将来の航空技術の発展は想像以上のものが予測される。

 今後の航空技術のニュ-スに接するとき、新しい視点で見る必要を強く感じた。わが国の防衛産業・技術基盤の特性と現状にかんがみ、今後の国内の防衛装備・技術基盤の強化や諸外国との防衛装備・技術協力の拡大、さらには将来戦闘機の取り組みなどOBの立場で見守りたと思った。

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 《 航空技術の変遷と将来への展望について、研究開発の立場から説明が行われた。》 

  

* 3  懇親会は次号に続く