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昭和の航空自衛隊の思い出(396)  昭和62年展開初期の硫黄島及び硫黄島基地隊(3)

1.   准空尉・空曹及び空士充員計画と硫黄島交流

    硫黄島基地隊は、昭和59(1984)年1月新編された。私が空幕勤務となる前年から始まっていた事業であった。昭和60年(1985)8月、航空幕僚監部人事課人事第2班に配置され、班員として総括業務を担当した。

 人事第2班は、班長以下8名の陣容で、航空自衛隊全般の准空尉・空曹及び空士約3万7千名の人事に関わる施策、充員・異動・昇任・昇給等の業務を担当する部署であった。

 しかし、准空尉・空曹及び空士充員計画の作成は人事計画室の担当であり、実行のみを担当する変則的な業務処理体系となっていた。したがって計画段階では協力支援の形であった。

 その後、人事課長特命による人事第2班の業務見直しによって、充員の計画と実行の一体化・一本化がすすめられ、昭和61年度から人事第2班が准空尉・空曹及び空士充員計画の作成と実行を担当することとなり直接参画するするようになった。

 昭和61(1986)年12月、空幕人事課人事第2班長に補職された。昭和61年度後期及び62・63年度准空尉・空曹及び空士充員計画を直接手掛けることとなった。

 充員計画のかなめは、部隊の人的戦力の形成であり、所要の数と質の確保と造成である。とりわけ、部隊展開初期における硫黄島の異動交流は、硫黄島勤務の特殊性を配慮しつつ、状況に柔軟に対応して、綿密な充員・異動交流計画と強力な実行が必要であった。 

硫黄島勤務の特殊性と計画的な交流の推進 

 昭和59(1984)年1月新偏された硫黄島基地隊における勤務は、本土から約1200km以上の長距離、火山活動の厳しい自然条件下にあり、航空自衛隊が従来から実施してきた離島サイト、沖縄などとは全く違った勤務・生活環境にあったことであった。

 こしたことから、当時、硫黄島の勤務年数の基準は、1〜2年としていた。毎年度、任務遂行に支障のないように適時適切に交代要員を送り込む異動交流計画の作成、実施は事前のきめ細かな調整を要し、確実に推進することが求められていた。

 こうしたことから、准空尉、空想及び空士人事を主管する班長として、「百間は一見にしかず」と硫黄島の勤務環境及び隊員の勤務・生活の実態を把握・理解するため、昭和62年8月18日~19日、1泊2日の行程で真夏の硫黄島研修に出かけた。

 研修には充員計画担当の石田敏晴3佐と福田文紀2曹が同行した。移動は入間基地からの定期便を利用した。   

3.部隊運営と硫黄島交流の推進

 隊司令の状況説明を受け、基地内の施設、勤務場所等を視察して回った。硫黄島の地理的・自然環境などからくる過酷な勤務・生活の一端を垣間見ることができた。1泊2日の短期間で全部を体験することはできないが、肌で感ずることができた。

   硫黄島勤務の要点は、所定の任務期間を果たした隊員を所定の時期と基地に確実に異動させること、勤務間は適時に家族のもとに帰れる休暇管理を適切に行うこと、島内での勤務及び生活環境の改善を図ることに集約できるのではないかと受け止めた。そこには勤務や生活がどんなに厳しくとも、明日への希望があり将来の生活設計や目途がたつことにあった。

 基地隊司令にとっても、部隊の指揮統率上からも硫黄島交流は極めて重要な事項であった。見事な部隊運営を確認し、空幕所掌班長としては、所定の任期を終了した隊員と交代要員のロ―ティションをいかに計画し円滑に実施するか、空幕の役割と職務の重さを痛感したものであった。   

4.隊員との懇談・説明 

 准空尉及び空曹の代表者に対して硫黄島交流を中心に、当時改正された准空尉・空曹及び空士経歴管理基準、人事管理について説明・懇談する機会を設けていただいた。

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《 准空尉及び空曹の代表者に対して硫黄島交流を中心に経歴管理、人事管理について説明し懇談した。真剣に話に耳を傾けてもらったことが印象的であった。》 

 

5.硫黄島基地隊内の視察 

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《 格納庫とエプロン 》

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 《 航空団等の移動訓練隊 》

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 《 消防待機所 》

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《 貯水池 》

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《 居室 》

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 《 カラオケ等 》 

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 《 健康器具 》

6.幹部との懇談

 課業時間外は全幹部との懇談の場を設けていただいて忌憚のない意見をいただいたものである。

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《 集会所で全幹部と懇談した。みんな明るく懇談のひと時を楽しんだ。》