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昭和の航空自衛隊の思い出(392) 昭和62年改正の准空尉、空曹及び空士自衛官経歴管理基準(10)・特技管理

1. 昭和62年改正の准空尉、空曹及び空士自衛官経歴管理基準・ ダイジェスト版について

    昭和62年(1987)3月に、航空幕僚長から通達された経歴管理基準をいかに具現化し、有効に運用するかは実人員を担当する空幕人事第2班の役目であった。

     単なる通達でなく、そこに命を宿させ、准空尉、空曹及び空士自衛官の経歴管理のねらいと基準を定着させるように、特に各級指揮官及び准空尉及び空曹に周知徹底することに努めた。

    そのためにはどのような手段方法があるか検討した結果、硬い通達文面のみではなく、要点とポンチ絵的なものを入れたりして視覚に訴えることに着目して、関心と理解を容易にしようとの考えから、航空自衛隊で屈指のマンガが得意の山本茂雄1佐にお願いしてイラストを描いていただいた。

    当時、マンガは時代の流行として定着しており、班員が知恵を絞って編集したものである。今まで通達の趣旨、内容をダイジェスト版として、これほどイラストを取り入れたものはなかったので画期的なことであった。   

 初任空曹長集合教育での配布はもとより、全国の編制単位部隊以下まで配布し、隊員が身近に手にすることができるように努めた。この種のもので、これほど多くの隊員に読まれたものはなかったと自負している。     

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 《  昭和62年改正の准空尉、空曹及び空士自衛官経歴管理基準・ ダイジェスト版の表紙、このイラストは実によく経歴管理のねらいを表しており、あらゆる場所での説明・講話で使わせてもらった。》

 

2.昭和62年改正の准空尉、空曹及び空士自衛官経歴管理基準・ ダイジェスト版(10)・特技管理

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3.30年後の所感

 特技管理

❶   自衛官の資質・能力

    旧軍において、日本の下士官は世界一の定評があった。これは誇るべきことで、戦後、日本の歴史を自虐する体質から抜け出せない人たちもいるが、自らをすげさむことはない。

   昭和29(1954)年、航空自衛隊創設以来、航空技術の取得のため米国へ派遣された多くの航空自衛官は、諸外国の軍人に伍して学び、数多くのトップ成績優秀者が輩出したものであった。

     次いで、部隊単位で米国へ派遣されたナイキ部隊は、年次射撃で毎年米軍が驚くほど百発百命中の成績を上げたものであった。

   今日の国際貢献で海外に派遣された陸・海・空の部隊の指揮統率、規律士気、最強性についての高い評価は、国連の統括する軍司令官はもとより関係国の大臣等高官が絶賛するところである。

❷   隊員の資質能力の拡大と活用

    このように、航空自衛官の資質・能力は、創設以来、日本の国民性・日本人の特性、資質・能力からくるものであろうか、隊員の特技も主特技のほか従特技を取得する資質・能力を十分保有していた。

   これらは、定員増の抑制、制約と多様な任務への対応、人的戦力の縦深性、抗堪性、補完性の増強、能力の活用などからくるものであった。

❸ OBになっても能力発揮

 OBなって、30年近くなるが、先輩・後輩を問わず、自信を持って言えることがある。それは、自衛隊という組織で培った識見・技能・経験は、階級・職位・職域・特技に関わらず優れたものがあり、あらゆる面で能力を発揮しているということである。大いに自信を持ってよいであろう。これらは、体系的に教育訓練を受け、幅広い経験を積み重ねた結果であるように思われる。

 定年退職、任期満了退職して職務内容が全く変わっても、自衛官として立派に任務を果たした者は、どんな環境、仕事であろうと、見事にこなしきる特性を持っているものである。

 さらに、退官後の人生においても、地域社会の諸活動などで、指揮能力・管理能力・文書作成能力・調整能力などを発揮して頭角を現し、周囲から信頼されされること間違いないであろう。それほど自衛隊の教育訓練は優れているということである。