昭和の航空自衛隊の思い出(372) 空幕人事第2班長として沖縄宮古島分屯基地訪問

1 沖縄・宮古島分屯基地訪問と講話 

 平成61年(1966)12月、空幕人事課人事第2班長に補職され、63年(1988)6月末まで務めた。空幕人事課人事第2班は、班長以下8名の陣容で、航空自衛隊全般の准空尉・空曹及び空士約3万7千名の人事に関わる施策、充員・異動・昇任・昇給等の業務を担当した。 

    班長在任間、会議・講習等で基地・部隊に出かけた際には、部隊の状況を確認するとともに、航空自衛隊の准空尉・空曹及び空士人事に関わる施策、充員・異動・昇任・経歴管理などについて積極的に講話することにした。

    当時、沖縄に展開している部隊に勤務する隊員の異動、いわゆる「沖縄交流」を円滑に実施することは大きな課題であった。沖縄に勤務する隊員、わけても、中国、台湾に隣接する最西端、最南端の航空自衛隊の基地であり、24時間昼夜問わず、わが国の南西域防衛の最前線である沖縄の離島に勤務する隊員の人事管理は関心事であった。 

 このため、班長就任後に、那覇基地で実施した「,昭和61年度後期准空尉・空曹及び空士充員計画業務講習」(62,2.16~2.20)に際しては、合い間を利用して、離島サイトの宮古島分屯基地・第53警戒群を研修するとともに准空尉及び空曹に対する講話と懇談を行った。

   次の年度には離島サイトの沖永良部分屯基地・第55警戒群を研修した。

2. 宮古島分屯基地

 宮古島分屯基地については、現在はホ-ムぺ-ジと昭和62年当時の写真を比べてみると新庁舎の建設など充実発展していることが分かる。

❶ 航空自衛隊宮古島分屯基地ホームページから (出典)

 


  当分屯基地は、沖縄本土復帰の
 昭和48年、米軍からレーダー部
 隊としての任務を引継ぎ、中国、
 台湾に隣接する最西端、最南端の
 航空自衛隊の基地であり、24時
 間昼夜問わず、我が国の南西域防
 衛の最前線としての自覚と誇りを
 持ち隊員一丸となり日々の任務に
 就いています。





 
■基地沿革

 
昭和19年
     旧日本軍先島集団司令部展開
     陸軍:28000人
     海軍:2000人
     電波探知機(レーダー)2基設置

     終戦後、米軍によるレーダー設置


 昭和47年10月 宮古島分遣隊編成

        12月 宮古島分屯基地発足

 昭和48年 2月 第53警戒群 新編

 平成 4年 5月 場外離発着場完成

 平成15年 3月 第53警戒隊へ改編

 平成22年 3月 新庁舎完成


 

 

 


      
略 歴

 昭和57年 3月 航空自衛隊入隊 航空学生第38期
            (防府北)

 昭和61年10月 第5航空団第202飛行隊
            (新田原

 平成 9年 3月 第2航空団第201飛行隊
            (千歳)

 平成13年 8月 北部航空方面隊司令部防衛部
            (三沢)

 平成15年 8月 第2航空団第203飛行隊
            (千歳)

 平成18年 8月 航空幕僚監部運用支援・情報部
            (市ヶ谷)

 平成20年 8月 第83航空隊司令部防衛部
            (那覇

 平成23年 8月 第8航空団第304飛行隊長
            (築城)

 平成25年 5月 航空総隊司令部防衛部運用課
            (横田)

 平成27年 4月 第83航空隊司令部監理部長
            (那覇

 平成28年 1月 第9航空団司令部監理部長
            (那覇

 平成28年 8月 現職



第53警戒隊長兼宮古島分屯基地司令

2等空佐 堀  豊

航空学生第38期

長崎県出身    
           

     《 航空学生出身者は、部隊長及び幕僚として活躍している。頼もしい限りである。

 ❷ 昭和62年当時の基地

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 《 アルバムに貼られていた当時の刊行パンフレットの切り抜き、海が綺麗であったのが強烈に印象として残っている。 》

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《 当時の群司令、総務人事班長と 》

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 《 当時の部隊の玄関 》

 

3.准尉及び空曹に対する講話と懇談 

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 《 宮古島分屯基地・第53警戒群では、基地全般を研修した後、准空尉及び空曹に対して異動等を中心とした人事管理について講話をした。》