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昭和の航空自衛隊の思い出(366)  部隊指揮統率に寄与する人事デ-タ資料の提供

1.  部隊指揮官の指揮統率に資する人事デ-タ資料の提供・提示

   昭和60年(1985)8月〜63年(1988)7月までの3年間、航空幕僚監部人事教育部人事課に勤務した。61年(1986)12月人事第2班長に補職された。

 在任間、特に重視して実行したことの一つに、准空尉・空曹及び空士の人事に関する資料を積極的に部隊に提供し隊員の理解と任務遂行意欲の向上に資することであった。

 各級司令部及び部隊の人事幕僚勤務を通じて、最も願望したことは、「部隊指揮官の指揮統率に資する人事資料の提供・提示」であった。

 要撃管制幹部から人事幹部になりたての頃は、上級司令部から提供される資料はありふれたもので最も欲しい人事統計デ-タは手にすることができなかった。各級指揮官が最も必要としているものは全体の中で自分の率いる部隊・隊員がどのような位置づけにあるかということである。これらは全体のデ-タ資料の中でしか判断できないからであった。

 各級司令部で逐次上級の人事幕僚として勤務するにつれて、隷下部隊に提示できるものは積極的に提供し、隷下部隊の各人事幕僚が部隊指揮官を適切に補佐できるように努めた。このことが指揮官と人事幕僚の密接な関係を醸成するとともに信頼されることになるからであった。 

 

2.部隊ニ-ズに合った人事資料の作成・提供

 人事に関する統計デ-タは、上級司令部になればなるほど豊富である。当然、航空幕僚監部はデ-タの宝庫である。デ-タはそのままではなく、各級部隊指揮官の指揮統率に役立つように分析・処理したものとした。また、秘密保全上の処置を十分に行って、部隊が活用しやすいように分析評価したものを提供すること努めた。

 往々にしい人事に関することは、すべていっばひとからげにして秘密にする傾向があるが、人事に関する秘密保持と全体の昇任や異動の現状及び推移を示すことは何ら競合するものではなく、各級の指揮官が自分の指揮統率する部隊及び隊員が全体の中でどのような状況にあるかを知ることは必須である。

 部隊勤務の経験から、准空尉・空曹及び空士経歴管理基準等人事管理の基本方針、運営要領などは積極的に教育指導・周知徹底を図るよう進めた。人事第2班長に就任してからは、人事課長の承認を得て、人事第2班長名で全部隊・機関の人事班長へ資料提供することに努めた。

 とりわけ、部隊及び隊員の最大の関心事は昇任・異動である。指揮官にとっても指揮統率面からも昇任及異動は密接な関係にあり、各級指揮官に適時適切な情報資料を提供することに努めた。

  

3.編単隊長の隊員指導に資する人事資料の作成・提供

  各種の人事資料は、第一線部隊の編制単位部隊長が隊員指導に資することができるよう着意して作成したものであった。

   とりわけ、昭和62年6月施行された「准空尉・空曹及び空士経歴管理基準」については、漫画付きのダイジェスト版を編集発行し、編制単位部隊へ1冊以上行き届くよう印刷配布した。 

 昭和63年1月「准空尉・空曹及び空士異動計画構想」、63年6月「離島・北辺サイト・沖縄・教官及び硫黄島交流実施状況」「地方連絡部勤務者の人事管理状況」など当時のメモには多数の資料を配付したことが認められていた。

 

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《 昭和62年7月空幕人事第2班長として、三沢基地所在部隊を訪問し人事関係を研修した。夜は三沢基地所在の人事関係者約50名と親しく懇談した。》