昭和61年(1986)12月5日、空幕人事課人事第2班長を命ぜられた。このポストは航空自衛隊のおける3万7千名の 准空尉、空曹及び空士に関する人事について司令塔であり、航空幕僚長を補佐する幕僚組織の人事部門であった。
60年(1985)8月 空幕勤務となり、人事第2班で1年4月総括として班長を補佐してきた。班長として着任後は、恒常業務を進めながら、あらためて班長の立場で全般状況の確認を行い、在任間取り組むべき課題を明確にした。62年(1987)3月には新年度における人事第2班の主要課題を明確にし、本格的に取り組むことにした。
当時の メモによると 、「昭和62年度における人事第2班主要課題」は次の通りであった。 准曹士の昇任・充員・異動・人事管理を中心に項目のみ列記してみた。空自の准曹士人事の総本部であり、空幕でしか解決できない課題に取り組むことになった。
1 准曹士昇任管理の改善
〇グル-プ゜別昇任枠(配分比率)〇昇任選考評価基準 〇特別昇任
〇経歴管理基準の具現化(教育と昇任、先任空曹制度)
〇空士昇任 〇3曹昇任 〇2・1曹昇任 〇准尉昇任 〇救難員の昇任
〇試験問題の内容
2 准曹士充員計画の改善
〇充員計画内容の充実 〇充員計画資料の活用 〇充員計画講習内容の充実
〇計画と実行、実施状況の分析検討 〇充員上の主要問題点の把握と対処(毎月・毎
半期) 〇減耗見積要領 〇1表の活用(半期末) 〇電算の活用要領
3 異動管理の改善
〇異動計画構想の充実 〇異動計画手順 〇計画外異動、部隊要求分の取扱要領
〇異動計画、移動調整、調整結果の報告、異動通達、異動内示及び発令要領
〇赴任旅費の会計隊への通知、把握要領
〇内示要領 〇初度配員(教育隊・術科学校) 〇3曹の再配置要領
4 准曹士人事管理の改善
〇准尉の小隊長職等への登用と状況把握 〇先任空曹制度の定着化
〇特技員の育成、配置、活用
〇個人申告制度の確立と運用 〇地連勤務者の選考要領等の見直し 〇就職援護隊員
の人事取り扱い(適任者の補職) 〇婦人自衛官の人事管理 〇職位組織図の活用
5 人事特技員の育成及び人事管理要領の確立
〇人事員の養成、配置、異動等人事管理要領 〇人事関係電算要員の養成、配置計画
6 空幕、内局、統幕等勤務者の人事管理基準の作成(人選、昇任、特昇、異動等)
7 准曹士勤務評定制度の見直し
8 隊員指導の考え方と実際の改訂、婦人自衛官の服務指導
9 准曹士人事業務の参考の改訂、人事関係通達類集の追加
10事業提案の推進
〇模範空曹招待行事 〇離職者人事記録マイクロフィルム化
〇休暇帰省旅費の増額
〇帰郷広報旅費の増額 〇総隊司人事部の定員増
11離職者人事記録センタ-整備構想の策定
12人事第2班業務予定表の作成
13人事現況把握及び報告(毎月末)
〇主要事業に対する充足上の進捗状況、問題点 〇各種異動交流の進捗状況、問題点
〇人事管理上の特異事項
14各種資料の整備、保管要領(過去の経緯、一元的管理、有効活用、死蔵の排除、
ファイル要領
15隊内生活の改善及び処遇改善
16各種選抜試験の改善
〇部隊段階(推薦基準、試験内容、将来の人事管理等の周知徹底)
〇試験要領 〇優秀者の確保策
17調達関係職の見直し(再設定)(監察結果の反映)
18司令部等の過充足に対する処置
19模範空曹招待行事の充実
〇人選基準の明確化 〇事後の人事管理 〇接遇 〇記念となるアイディア
〇内容
20人材研関係
〇昇任における能力の評価 〇隊内生活のあり方