昭和の航空自衛隊の思い出(343) 部内、航空学生出身の指揮幕僚課程修了者

1.  部内出身の指揮幕僚課程卒業者の活躍への関心

❶ 先輩の活躍について関心と敬服

   昭和30年(1955)6月航空自衛隊に入隊、第1期操縦学生として基本課程を卒業し、操縦に進むも適性面から操縦学生免となり、空士・空曹を経て部内幹部候補生選抜試験に挑戦、幹部候補生課程を修学して、36年(1961))2月 幹部へ任官した。

 任官後、早い時期から幹部研鑽の資として「幹部学校記事」を購読しており、記事の中に指揮幕僚課程の選抜試験に関する記事や毎年の受験状況が掲載されていたことから、部内幹候出身者も指揮幕僚課程の選抜試験に受験できる制度があることを知ったが、まだ雲の上のことであった。

 36年(1961))9月要撃管制官となって峯岡山に勤務したたひよこの時代は、米空軍から警戒管制組織が逐次移管された頃であった。要撃管制官は皆燃えて要撃管制の技術習得と戦術戦法の研究華やかなりしころであった。

   日ごろ使用していた要撃管制用具の七つ道具の一つに「要撃管制諸元算出盤」なるものがあった。噂では佐久間元治さんたちの先輩要撃管制官が改良考案したとのことであった。素晴らしいものを考案したものだと敬服していた。

 当時、手動の要撃管制であり、所要のデ-タを入手してアシスタントの警戒管制員の協力を得て、素早く計算盤で算出し要要管制したものであった。常にこれらの改善提案が推奨されていた。

 こうした経緯があって、2尉のころ中警団司令部に副官として着任したら、憧れの佐久間元治3佐は司令部防衛部で運用班長として、主要な運用幕僚として自信に満ちてテキパキと幕僚活動する姿を拝見して感動したものであった。また、佐久間3佐が旧制中学卒業で陸士・海兵に伍して指揮幕僚課程を卒業したことを知った。

 また、要撃管制から転進、人事幹部課程を学び、人事職域に進んでから陸部内出身の小澤重信さんが指揮幕僚課を卒業し人事分野で活躍されていることを知った。(後年、CSを卒業し、飛行教育集団司令部において部内出身の大先輩人事部長小澤重信1佐のもとで人事班長としてさらに薫陶を受け、思い切り働かせてもらった。)

❷ 指揮幕僚課程の選抜試験への関心と芽生え

 こうしたことから、1尉になって市ヶ谷台の幹部学校で幹部普通課程を学び防大、一般大学の各出身幹部と交わり、指揮幕僚課程の選抜試験に関心を持っようになった。機会があれば挑戦してみようとの思いが芽生え次第に固まってきた。

 また、一方、准尉・空曹及び空士の諸問題に関心を持ち現場で研究と策案の試行に挑戦しているうちに各級令部の各種施策に参画したいという意欲が湧いてきた。そのためにはそれなりの実力を身につける必要を強く感じるようになった。

 少数ながら部内出身者も選抜試験に挑戦し合格・卒業しており、受験資格が生まれ部隊長の推薦があれば受験の機会が与えられることから、幸い階級と年齢制限から1回だけ受験のチャンスが与えられたのであった。

 多くの関係上司の指導をいただいた結果、合格して第21期指揮幕僚課程学生となり1年間勉学に励み卒業生の一員となった。こうしたことから航空幕僚監部の人事課において勤務する機会を与えられたのである。指揮幕僚課程を学ぶことがなければ最初にして最後の中央勤務はなかったであろう。

 

2.    部内出身の指揮幕僚課程修了者

    では一体、航空自衛隊創設期において、部内幹候出身の幹部で指揮幕僚課程修了者(CS)はどのくらいいたのであろか、手元にあるメモ資料でまとめてみた。

 これによると、指揮幕僚課程において、旧制中学及び部内幹候からの卒業者を現在のような試験選抜制度が行われた昭和36年(1961)・第10期から54年(1979)第27期までの状況をピックアップしてみると次のとおりである。      部内/卒業者数

第10期   0/30

第11期  1/31       氏名確定できず省略

第12期  1/31   竹崎康允(工業教員養成所17.9)

第13期   0/31

第14期   2/31        佐久間元治(中学19.3)・谷田旭(中学21.3)

第15期   2/32        小澤重信(陸部内10期)・江藤光総(中学20.3)

第16期   1/30         中山幹雄 (名鉄教習)

第17期    1/30         由田昭策(部内4期)

第18期    0/32

第19期    0/37

第20期    1/40   西嶋伸太郎(部内22期)

第21期     1/40       濵田喜己(部内23期)

第22期   1/40   光永康人(部内23期)

第23期    3/40   上田信治(部内26期)・佐藤元一(部内29期)・稲葉秀雄(部内32期)

第24期    2/43   後藤武士(部内29期)・佐藤光一(部内32期)

第25期    2/43   牛島溥將(部内29期)・蔵元澄雄(部内35期)

第26期    2/43   真鍋紘一郎(部内41期)・末田洋一(部内44期)

第27期    0/45      

 こうしてみると、当時、部内幹候出身の指揮幕僚課程卒業者は、第20期以降の各期に1~2名いたものと思われる。

3.  航空学生の指揮幕僚課程修了者

 ちなみに同期間の航空学生出身者の指揮幕僚課程卒業者は、当時のメモ資料によると

次の通りである。私と基本課程同期の航空学生1期菅原淳君が第20期を卒業し、後年、第4航空団司令に補職され初の将補が誕生した。

航空学生/卒業者数 

第20期    1/40   菅原淳(航学1期)

第21期     4/40       中村紀夫(航学4期)・碓井紀克典(航学4期)・富永嘉一郎(航学5期)・   

         松田幹生(航学5期)

第22期   1/40   髙橋貞敏(航学2期)

第23期    2/40   佐々木光夫(航学5期)・西村禎一郎(航学7期) 

第24期    1/43   八藤後剛輔(航学9期)

第25期    2/43   金田紺太(航学15期)・阿部三男(航学18期)

第26期    1/43    田苗真三(航学14期)

第27期    2/45           菅邦彦(航学15期)・藤川壽夫(航学19期)