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昭和の航空自衛隊の思い 出(332) 航空幕僚監部人事課勤務の人事発令

1.    航空幕僚監部人事課へ転任命令

❶  春日基地離任    

 昭和58年3月16日付で西警団司令部人事部長を拝命してから2年5カ月、60年8月1日付で航空幕僚監部人事教育部人事課勤務を命ぜられた。

 8月1日は、合同朝礼で同日付で転出する隊員と一緒に団司令田中憲明将補から一人づつ紹介を受け、所在隊員に見送られて春日基地を後にした。

 すでに送別会などは終わっており、引越し荷物も送りだしていた。午前9時に自家用車で出発し九州自動車道中国自動車道名神高速及び東名高速を走って午後11頃家内の実家がある浜松へ到着した。九州を離れるときは、芦屋基地に学生入校と教官勤務で2回、春日基地2回の勤務の事がよぎり、再び九州の地で勤務することはないと感慨無量であった。

    前日、太宰府天満宮に家内と参拝し赴任の平安と家族の健康を祈願し、名物梅が餅をかみしめながら賞味した。

❷ 西警団司令部人事部長職

 昭和58年3月西警団司令部人事部長を拝命してから2年5カ月、比較的落ち着いてじっくりと職務に専念できた。団司令正信恭行将補及び田中憲明将補、副司令早田匡之1佐とはツ-カ-の関係となり、仕事は厳しかったが一番やりやすい状況になっていた。

 司令部活動で思い切り仕事ができた根源は、団司令・副司令の信頼をいただけたことではなかったかと思う。

 第一線部隊における人事面の諸問題は、航空自衛隊全般のことがらでもあり、限られた期間で抜本的な解決ができるほど簡単ではなかった。部隊レベルでできることは歴代の団司令の指揮統率の下、営々と解決に向けて努力し、継続した積み上げの成果が表れつつあった。まだまだこれから継続して取り組まねばならない課題ばかりであったが、在任間、人事部長としてやれることはやったという満足感・充実感があった。

 

2.  航空幕僚監部人事教育部人事課へ

❶ 自衛官生活の最終段階における空幕勤務

   新補職は、60年8月1日付で航空幕僚監部人事教育部人事課勤務であり、航空自衛隊の准尉・空曹及び空士の人事全般を担当する人事第2班に配置されることになった。

   当時、50歳・2佐で在級6年であった。年齢的な面から見たら、どちらかといえばあまり例のない人事配置であった。その上、部内出身幹部にして、今までの勤務はすべて部隊であり、防衛庁の中枢である空幕勤務経験は全くなかった。

 防大等出身の優秀者の普通の経歴管理は、比較的若い時代に空幕など中央の勤務をして、部隊・各級司令部幕僚及び各級部隊長の経験を積みながら適宜、空幕等勤務をするといったパタ―ンで階段を上るがごとく、各種の勤務経験の拡大と識能の向上、更には指揮官としての経験を積み重ねる経歴管理が行われていた。

 それに対して、私は当時2佐で定年54歳からすれば、最初にして最後の空幕勤務であることがはっきりしていた。しかし、人事課勤務の内示を受けたとき、航空自衛隊の准尉・空曹及び空士の人事全般をつかさどる人事2班へ配置されることを知り、嬉しく思った。

❷ 長年の命題・准尉・空曹及び空士の人事施策への参画

 それは、人事幕僚としての念願であったからであった。部内幹候を志してから長年にわたって命題としてきた准尉・空曹及び空士の人事施策への参画が自衛官生活の最後の段階で実現し、中央において取り組むことができる機会を与えられることになったのである。

    何故ならば、現場ではどうしても解決できない、空幕でしか解決できない准尉・空曹及び空士の人事に関する諸問題に参画できることに大きな意義を感じたものであった。

 定年が近づいたこの歳になって、「空幕勤務となった理由は何か」、「何が期待されているのか」、「何ができるのか」、自問自答しながら、腹をくくって自分の力の及ぶ限り、航空自衛隊の将来を見据えて、准尉・空曹及び空士の立場に立って諸問題の解決に取り組むことを決意した。

 天命と言うか、自衛官生活の最終段階で空幕勤務となったことは、私に与えられた使命と受け止めた。また、私の自衛官生活の総決算の場を与えてもらったものと厳粛に受け止めたのであった。

 数十年の部隊勤務で、現場における准尉・空曹及び空士の人事に関する現状と問題点を振り返り、微力ながら全身全霊でやってみようと秘かに決意を固めたのであった。

 時の人事課長は、指揮幕僚課程の同期であった防大4期の利渉弘章将補(空将・幹部学校長)であった。着任後間もなく利渉人事課長から特命を受け、空幕配置になった理由、「何が期待されているのか」を初めて知ったのである。  

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《  春日基地所在部隊の隊員の見送りを受けて基地を後にした。とてもさわやかな気分で九州の地を離れた。》 

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《 春日基地勤務時代 》