昭和の航空自衛隊の思い 出(318) 陸上自衛隊 一般幹部候補生(部内)選抜試験合格記(1)

    今まで航空自衛隊を中心に書いてきたので、陸上自衛隊へ目を転じてみたい。自衛隊勤務の中で、陸上自衛隊は昭和30年1月から5月のわずか5か月であったが私の自衛官人生のスタ-トにおいて、「血となり肉となった新隊員教育」で、優秀な初級幹部の実員指揮と教育指導ぶりに接して感動し、凛々しい青年幹部になりたいと憧れを抱いたものである。

  部内幹候及び3候制度は、航空自衛隊のみならず、3自衛隊に共通した人材登用制度である。

    陸・海・空それぞれの任務の特性から制度の運用、経歴管理に多少の違いがあるにしても、選抜試験の基本的内容は同じてあり受験する立場からは共通したものがある。

     こうした観点から陸海自衛隊の隊員はどのように受け止めて受験準備をしているのか強い関心があった。また、参考になる点があれば積極的に取り入れたいとの態度で資料を収集していた。

     このため、幹候受験に関するもので、防衛専門紙「朝雲」の隊員の投稿欄に掲載されたものを切り抜き教育指導の参考にしたものだった。そこでの共通点は、航空自衛隊の隊員の同じように、幹部への道を目指す理由・動機、受験に臨む真摯な態度、周到な受験準備の様子などは全く同じであった。 

 昭和の時代の陸上自衛官の生きざまの一端を紹介しよう。

❶   陸上自衛隊南雲吉栄2曹 選抜試験合格記「運に頼らずに」

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《 昭和58年4月21日・防衛専門紙「朝雲」に掲載された陸上自衛隊南雲吉栄2曹の部内幹候合格記の切り抜き 》

❷   陸上自衛隊酒井眞3曹の部内幹候合格記「落ち込みから脱出」

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《 昭和59年4月19日・防衛専門紙「朝雲」に掲載された陸上自衛隊酒井眞3曹の部内幹候合格記の切り抜き 》

❸ 陸上自衛隊中瀬隆曹長の部内幹候合格記「幹部候補生に指定されて」

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《 昭和59年6月15日・防衛専門紙「朝雲」に掲載された陸上自衛隊中瀬隆曹長の部内幹候合格記の切り抜き 》

 

❹ 陸上自衛隊藤坂朝男曹長の部内幹候合格記「幹部へ第一歩の朝に」

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《 昭和60年5月16日・防衛専門紙「朝雲」に掲載された陸上自衛隊藤坂朝男曹長の部内幹候に指さぐった。定された日の感激を記した切り抜き 、

陸・海・空と区分・部隊・職種などに関わりなく、共通するものは何かを「朝雲」紙上で探ったものだった。紙面は変色してしまったが、幹部を目指した陸上自衛官の生きざまがそこにあった。》