昭和の航空自衛隊の思い 出(298)  高校卒業30周年記念誌に寄せた「防衛の心」

  昭和59年3月、鳥取県倉吉東高校倉吉西高校の昭和29年卒業生が卒業30周年を迎えるにあたり「二クメンバ-記念誌」を発行した。恩師及び卒業生に混じって「防衛の心」と題して寄稿した。

 当時、西部航空警戒管制団司令部人事部長の職にあり、階級は2等空佐・48歳であった。どのように航空自衛官の職務を捉えていたかの記録の一つとして取り上げることとした。

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《 「防衛の心」と題して、❶防衛専念 ❷転勤有情 ❸家内安全の三つを記しました。その心は、警察予備隊当時の中央本部長・総監・保安庁第1幕僚長(陸上幕僚長)・初代統合幕僚会議議長となられた林敬三氏が、幹部教育で「三惚れ」と称して、❶仕事に惚れよ ❷土地に惚れよ ❸妻に惚れよ、と強調された著書を初級幹部時代に読み、簡潔明瞭にして含蓄があり、すごく共感を覚えたからであった。林敬三中央本部長は、最後の官選の鳥取県知事であった。全く面識もなかったが、わが故郷の鳥取の知事として活躍されたとの言い伝えを聴いていたことから特別の親近感があったのかもしれない。防衛の任に当たる自衛官として、表現は異なるが根底にあるものは共通しているように感じていた。それを私なりの言葉にして、自衛官人生の指標としたからであった。》

 

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《 高校卒業30周年に際して、二クメンバ-記念誌の表紙と発行のまえがき 》