81歳老いる雑感(9) 満81歳になって

 今更、81歳となったからと言って、特別なことはないが所感を記してみた。

 歳についての意識と寿命
 正直、「老人」「歳をとった」と言う意識はあまり感じない。時折、家内から「歳だから無理をしないで」と忠告を受けることがある。何かに夢中になっていると歳と時間を忘れているこがあるからだ。このブログ一つでも夜中12時を過ぎてもパソコンに向かっていることがある。その根底には、精神的・肉体的に、まだそれができる状況にあるからであろう。
 では、全く歳を考えていないかというとそうではない。状況に応じて歳相応に対応していこうと心がけている。 
 自分がどれだけ生きられるかと真剣に考えたことはないが、己の寿命は、自分ではどうにもならないものだ。天命にお任せである。
 身体的な機能と行動
 精神的には、若い時代と変わりがないと思っているが、身体的には体力面で無理がきかなくなった。一番顕著なことは、歩くことはそれほど感じないが、走る動作が少なくなり、緩慢でスピ-ドがなくなったことであろう。
 身体全体が老人性の特色を有するようになった。眼・歯などは相当低下してきた。身体的には世間一般並みといえよう。
 「歳をとる」「老いる」ことのすべてが自分や他人を見てよく分かる。日々の生活で経験し実感しているからだ。
❸ 物の見方・考えと行動
 物の味方・考えは、若い時代から創造的・独創的・積極的、進取的であったせいか今もその傾向にあるが、それを行動や実行に移すには肉体的に難しい面がある。言うだけで実行しないは自分の信念や信条にもとるからである。助言・アドバイスはできるが、率先して陣頭に立つ適齢期を過ぎてしまった。 
 政治・経済・社会全般に関して、関心は強く、自分なりの意見は持っているが、それをことさら外へ向けて強調することはなくなった。
 特に安全保障・軍事に関しては一家言を持つが、常時最新の情報を持ち合わせて分析・検討・評価出来る立場にないことから積極的には発言しないことにしている。
 世の中のことに関して、歳の功だけ見えてくるものがあり、所感は山ほどあるが、淡々として受け止め、腹を立てることもない。悲観することもない。冷静に見守っている。
❹ 人生を豊かにする趣味
 趣味は多く、まだ何でも挑戦してみたい気持ちはある。全部やっていたら寝る時間がないくらいである。新しいことに誘われたり興味を抱くことがあるが、時間的に無理なので止めている。ほどほどがちょうどよいが、傍目からは多少忙しすぎる毎日を送っているが、緊張感が合ってよいのかもしれない。
 高齢になればなるほど自分に合った趣味を持つことが求められている。老いたりといえども趣味は人生を豊かにするからだ。
❺ 甘党・辛党の二刀流の嗜好
 嗜好は甘党・辛党の二刀流できた。食べ物は、出されたものは何でも「おいしい」「おいしい」といって全部食べていたが、血圧や血糖値のことも考えて、甘いもの、塩分の多いものは意識して減らすよう気を付けている。飲酒は宴会等飲む場所では楽しく飲むことにしている。基本的には自然体であるが、家族に迷惑をかけたくないので、多少意識して過ごすことにしている。
❻ 地域社会に対する恩返し
 人間は職場でも地域でも何らかの恩恵を受けて生きていくものだ。地域社会の奉仕活動を含めて、出来る限り社会奉仕によって「恩返し」をしたいと思っている。自衛隊退官以来、自衛隊や地域とのかかわり合いの中で、やれることはやってきた。これからもその信念は終生貫き通したい。