1. 西部航空警戒管制団の概要
昭和58年3月頃の春日基地広報パンフレット及びメモによると次のとおりであった。
(1) 任務
西部航空警戒管制団は、西部防衛区域の航空警戒、要撃管制及び防空情報の収集・伝達等を実施し、春日基地においては、基地所在部隊に対する、施設全般の維持管理・通信・輸送・厚生・会計及び衛生等の基地業務を担当していた。
(2) 部隊及び主要幹部
❶ 部隊
団司令部のほか春日基地所在の西部防空管制群、整備補給群、基地業務群、第3移動警戒隊及び警戒資料隊、第7警戒群((高尾山)、第17警戒群(見島)、第43警戒群(背振山)、第19警戒群(海栗島)、第15警戒群(福江島)、第13警戒群(高畑山)及び第9警戒群(下甑島)であった。
7ヶ所のレ-ダ-サイトの内4ヶ所が離島サイトであることが大きな特色であった。土佐清水への通信隊設置については、装備部計画班長神山卓也2佐が中心となった要員が派遣され建設準備の途上にあったと記憶している。また、第7移動警戒隊の編成準備が進められており、準備室長嶺忠行2佐を中心に準備要員を整えた。
❷ 主要幹部
昭和58年3月~60年7月までの在任間における西部航空警戒管制団の主要幹部は、メモを総合すると、西部航空警戒管制団司令兼春日基地司令本野順三将補・正信恭行将補・田中憲明将補、副司令桜木久壽雄1佐・早田匡之1佐のもとに、司令部は監理部長八谷勇喜2佐・田中五郎2佐 、人事部長濵田喜己2佐、防衛部長日下喜伴2佐・村松尚2佐 、装備部長吉田暢輔2佐・中俣弘文2佐及び安全班長平田3佐・西俣隆昭3佐、衛生班長田崎勝也3佐 であった。春日基地所在の隷下部隊長は防空管制群司令早田匡之1佐・三浦孝寛1佐、整備補給群司令森亨1佐・近藤将允2佐、基地業務群司令大塚基家1佐・渕上光雄1佐、第3移動警戒隊長望月靖夫2佐・村岡繁樹2佐及び警戒資料隊長樗木護3佐であった。
第7警戒群司令(高尾山分とん基地司令)和泉光保1佐・加藤公明1佐・樋口隆士1佐、第17警戒群司令(見島分とん基地司令)渡部成隆2佐、第43警戒群司令(背振山分とん基地司令)原田武久1佐・藤原忠晴1佐、第19警戒群司令(海栗島分とん基地司令)住谷翰廣2佐・荒木宗治2佐、第15警戒群司令(福江島分とん基地司令)江上汎2佐、第13警戒群司令(高畑山分とん基地司令)佐藤久男2佐及び第9警戒群司令(下甑島分とん基地司令)緒方菊雄2佐であったと記憶している。
なお、和泉光保1佐・加藤公明1佐、藤原忠晴1佐及び 渡部成隆2佐はCS同期であった。
《 昭和58年3月頃の春日基地広報パンフレットの一部切り抜き 》
2. 現在の西部航空警戒管制団の部隊 (西部航空警戒管制団ホ-ムぺ-ジ出典)
西部航空警戒管制団は、団司令部の他、下記の部隊で編成されています。
西部防空管制群 (春日基地) |
第13警戒群 (高畑山分屯基地) |
第43警戒群 (脊振山分屯基地) |
第7警戒隊 (高尾山分屯基地) |
第9警戒隊 (下甑島分屯基地) |
第15警戒隊 (福江島分屯基地) |
第17警戒隊 (見島分屯基地) |
第19警戒隊 (海栗島分屯基地) |
第3移動警戒隊 (春日基地) |
整備補給群 (春日基地) |
基地業務群 (春日基地) |
土佐清水通信隊 (土佐清水分屯基地) |
部隊の配置
西部航空警戒管制団は、中国・四国・九州地方を担当しています。
《 現在と昭和58年3月~60年7月頃を 比べてみると、基本的な部隊配置に変化はないが防空システムの充実強化に伴った部隊編成等が伺われる。》
《 昭和58年5月18日、昭和58年度西警団直轄部隊長会議が春日基地で行われた。西警団司令訓示、業務計画、年度防衛計及び年度訓練計画のほか主要事項について説明討議が行われた。》
《 昭和58年8月1日付、西警団司令離任記念、前列左から基地業務群司令大塚基家1佐・前副司令桜木久壽雄1佐・団司令本野順三将補・副司令早田匡之1佐・西部防空管制群司令三浦孝寛1佐・整備補給群司令森亨1佐、後列左から安全班長平田3佐・人事部長濵田喜己2佐・防衛部長日下喜伴2佐・装備部長吉田暢輔2佐・監理部長八谷勇喜2佐・衛生班長田崎勝也3佐 》