がんとの闘い(53 ) 再発・転移なしも油断大敵

1.膀胱がん再発・転移なし    

   膀胱がんについては、昨年8月、本年3月の検診で再発・転移なしと診断された。尿・血液・CT・膀胱鏡等による検査結果である。今回も 日ごろの身体状況及び活動に伴う体調などから何とか合格できるのではなかろかとの思いはあったが、これだけは医学的な検査結果を待つしかないものだ。

 過去の再発などは何の自覚も無いのに諸検査の結果から再発転移が判明し、早期治療・入院手術を行った経緯があるからだ。

 新年度を控え、地域の諸活動で周囲に迷惑をかけてはならないと思っていたので、次の9月検査まではしっかりやれる道筋がついてほっとしている。

2.膀胱鏡検査

 膀胱がんの諸検査で、尿・血液・CTなどは何らの苦痛もないが、膀胱鏡検査だけは何回経験しても緊張感と数分間の多少の苦痛と違和感がある。局部麻酔はあるがこの程度のことはやむを得ないことであろう。それよりもほんの数十秒の間、カメラがとらえた膀胱内の様子をモニタ-画面で同時に視ることが出来るので安心感がある。

 膀胱鏡検査台における緊張感は、むしろ結果についての不安感からくるものかもしれない。それは発病時や再発時に視た膀胱内の突起物が今だ忘れられないことからきているのかもしれない。カメラがとらえた膀胱内の様子をモニタ-画面で同時に視ることになるので、医師の説明がなくてもほぼ大体のことは察することができるからだ。 

3.検査後の排尿

 膀胱鏡検査にあたっては、トイレに行って排尿しているが、検査後は先ず排尿したくなる。局部麻酔の影響もあり何の苦痛もないが、その後2回ぐらいは少し痛みを感ずるがこれも自然に和らぎ通常になってくる。

 処方された錠剤を夕食後、服してこれで完了、次の定期検査まで膀胱がんに関わる一切の服薬や治療はない。これはありがたいことだ。

4.常在戦場・油断大敵

 自分の健康は自分で管理する以外にない。自分の身体の調子は自分が一番よく分かる。人間の身体は実に微妙だ。自衛隊現役時代には身体強健を誇ってきたが、70歳代に入って大病と手術を三つも経験した。

 したがって、通常の生活を維持しているからと言って過信は禁物であると心している。油断をすると新しい病が忍び込んできそうだ。これらは日常の生活リズム、食生活、嗜好、運動などにあるから、かかりつけ医師からも注意を受け、2か月前から朝と夜の血圧・脈拍測定、体重測定と記録を行っている。理屈なしに記録することにより日常の変化がよく分かり、血圧と体重に常時関心を抱くようになった。改めて記録することが重要であることを再認識した。

 今は生かされた命である。どんながんでも闘いであり終戦はない。常在戦場である。今年も油断大敵で進みたい。御身大事とじっとしているのは好まない。あまり些細なことにとらわれず、積極的に、前向きに毎日を過ごしたいと思っている。