昭和の航空自衛隊の思い出(247) 人事幹部課程(1)

    昭和56年8月、第3術科学校第4科長として着任したときの人事幹部課程は創設から数えて55 期であった。昭和30年から26年の歳月を経ていた。

    自分を含めて多くの先輩・後輩がこの課程を巣立っていったことに想いを馳せる時、先人の業績に恥じない勤務をしたいと誓ったものである。
   人事幹部課程学生の構成は、毎期、自衛官防大・部外・部内・3候出身者、事務官は中級・初級・選考と出身区分・期別様々であった。また、女性学生が各期1名在学した。
1. 第55期人事幹部課程 
    当期は、S56.4.22~56.9.11のコ-スで、着任した時にはすでに最終段階に入っていた。時間を見つけては、一先輩の立場から15分程度の事例を含めた小話を通じて人事総務幹部としての物の考え方、あるべき姿、あるいは人事総務の精神なり心を訴えた。 
 初めての単身赴任であったので、宿舎でじっくりと講話の構想と事例を準備し、「人事業務実践アドバイス」として、いつでも話ができるように準備した。
 

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《 第55期人事幹部課程 ・s56.4.22~56.9.11、学生長今井義明1尉・田中末徳1尉・仲山裕司1尉・河野憲俊2尉・杉淵治康2尉・松田文夫2尉・小松勇夫3尉・小林實3尉・三田村裕子3尉・田中隆三3尉・坂井譲3尉・御手洗政憲事務官・渡邊正司事務官・塚越重信事務官・草野正知事務官・鈴木治事務官の16名、8月着任のため本課程学生とは残念ながら1カ月ほどの交流であったが、57年元旦には多くの卒業者から年賀状をいただいたことが印象に残っている。学生の出身期別は異なれども卒業後の活躍ぶりを目を細めて見守ったものである。草野正知事務官とは6空団人事班長当時一緒に仕事をした仲間であった。》
 
2.   第56期人事幹部課程 
 本期は、S56.10.14~57.2.26のコ-スで、第4科長として入校から課程修了まで関わることができた。教務も「航空作戦と総務人事活動」、「総務人事幹部の職務と責任」、「職域の特質と幕僚業務」など担当するほか、所定の課目とは別に、時間を見つけては、教程等にないワンポイント的なアドバイスを「人事業務」・「ブリ-フィング、報告」・「文書要務」・「群本部と司令部の人事業務の関係」・「任命権行使の補佐」「人員掌握」・「配置管理業務」・「異動調整業務」・「服務規律の維持向上」・「懲戒業務」・「入校業務」・「勤務評定業務」・「個人申告業務」・「人的戦力の管理」・「法規の解釈と運用」の15項目について、毎回15分程度の事例を含めた小話・「人事業務実践アドバイス」を話した。
 

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 《 第56期人事幹部課程 s56.10.14~57.2.26、前列 左から教官 星子精健1尉・課程主任江口稔1尉・教官小城左親事務官・4科長濵田喜己2佐・副校長桐山敏生1佐・学校長柳田義人将補・第1教育部長野中壽1佐・教務課長佐藤達雄1佐‣第2教育部長・学生隊長等、 後列学生、学生長伊藤邦夫2尉・有川幸宏2尉・松本秀夫2尉・太田好則2尉・村山雅彦3尉・岩川保3尉・柏原(北村)敬子3尉・坂之上瞬爾3尉・瀬口武継3尉・中島利尊事務官・尾瀬司朗事務官・上松廣明事務官・田中義春事務官・内田幸一事務官の15名 》

 

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《 第56期人事幹部課程教場の状況 》

 

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《 56期人事幹部課程学生からは、 柏原(北村)敬子3尉が人事総務の分野を歩み、1佐昇進した後、平成22年4月、航空教育隊司令防府南基地司令、平成23年8月空将補へ昇任し、母校の航空自衛隊第3術科学校長兼芦屋基地司令へ就任した。校外研修時の写真、左から筆者・柏原(北村)敬子3尉・学生最長老の尾瀬司朗事務官 》