航空自衛隊第1期操縦学生(47) 写真でつづる 操学1期会の歩み(3)

1.操縦学生第1期生会の発足の檄文

 第1期操縦学生は、昭和46年6月12日に、入隊以来16年の歳月を経て初めて、東京・市ヶ谷会館に一堂が会することとなった。

 働き盛りの精鋭76名が参集して開かれた「第1期操縦学生入16周年記念大会」の模様については、2016.01.02 航空自衛隊第1期操縦学生(46)  「  写真でつづる 操学1期会の歩み(2)」で紹介した。

 その後、毎年、同期生会が東京で開かれ、全員の総意に基づき遂に昭和50年9月13日、入隊20周年目に、操縦学生第1期生会が会則を制定し発足するに至った。

 昭和50年7月、発起人代表山田繁君から全国の同期生に配られた案内状には次のように記されていた。

 「私共が山口県防府航空自衛隊幹部候補生学校に第1期操縦学生として入隊してから早いもので今年で20年を過ぎました。

 空を駆け巡ることを夢見て厳しい訓練を共にした私たちですが、今は全国に散りお互いに相い合う機会もかなわなくなりました多忙な世代にありますが、かって同じ釜の飯を分かち合った同期の方々に思いを馳せる時、一堂に会してお互いの無事を確かめ合う機会を持ちたい気持ちにかられます。

 この願いを同じくする操縦学生第1期生の仲間たちが入隊20周年を期して同期会の設立を図り、今後継続して同期生の消息を皆様に伝え、また、時により一堂に会してお互いの友情のきづなを強くしたいものと考え準備してまいりました。

 そして、ここに操縦学生第1期生会の発足に必要な準備を別紙の通り計画した次第です。」とある。今読み返してみても、当時の同期生各人の心情をよく現した内容であったと思う。

f:id:y_hamada:20160106145459j:plain  

《 航空自衛隊第1期操縦学生創立20周年記念同窓会」の開催要領と一緒に配付された「操縦学生第1期生会の発足」の檄文 》

 

2.操縦学生第1期生会の会則

 昭和50年9月13日、入隊20周年にして、操縦学生第1期生会が会則を制定し発足した。

f:id:y_hamada:20160106145403j:plain

《 操縦学生第1期生会の会則 》

 

3.第1期操縦学生基本課程における所属・身分等 

❶ 昭和30年6月2日航自衛隊幹部学校所属を命じる。

  第1期操縦学生として幹部学校に入校を命ずる。

  2等空士に任命する。1号俸(日額200円)を給する。

❷ 昭和30年9月20日 幹部候補生学校所属を命ずる。

  注:編制改正により、所属が幹部学校から幹部候補生学校となった。

❸ 昭和30年12月1日 1等空士に任命する。1号俸(日額225円)を給する。

❹ 昭和31年3月24日 第1期操縦学生として幹部候補生学校に入校中のところ課  

  程修了により臨時英語教育隊所属を命ずる。

  空士長に任命する。1号俸(日額265円)を給する。

  注:第1期操縦学生基本課程修了者は187名と記録されている。

 

4.第1期操縦学生基本課程における学生隊長・区隊長・教官

【学生隊長】辻秀雄3佐・西田弘3佐・奥田暢3佐・〇武者成一3佐

【第1区隊長}本庄良介1尉(陸士55期)・〇岩本展一2尉(陸士59期)

【第2区隊長】〇岡本春蔵1尉(海兵73期)・酒井眞2尉(海兵75期)

【第3区隊長】古屋秀雄1尉(陸士55期)・豊釜勇2尉(特別幹部候補生)

【第4区隊長】〇長峰郁郎1尉(陸士57期)・斎藤欣二2尉(陸士59期)

 【教官】浜田尭志・𠮷次伴文・三浦幸義

 注:第1期操縦学生基本課程(昭和30年6月2日~31年3月24日)において、30年9月20日編制改正により学生の所属が幹部学校から幹部候補生学校へ変わり

学生隊長・区隊長にも異動があった。

  注: 〇印は入隊22周年記念同期生会に出席くださった当時の隊長・区隊長

 

5.第1期操縦学生入隊22周年記念同期生会   昭和52年6月3日  
  昭和52年6月3日、東京プリンスホテルで第1期操縦学生入隊22周年記念同期生会が、学生隊長・区隊長4名をお招きして、同期生60名が参加して盛大に開催された。
 第1期操縦学生入隊22周年記念として作成された「第一期操縦学生同期生名簿」は、昭和52年12月1日と記されている。内容は35ぺ-ジに及び学生隊長・区隊長・教官、各区隊の同期生、故人及び集合記念写真と残念ながら参加できなかった同期生の顔写真が掲載されている。装丁もしっかりした立派なものであった。
 

f:id:y_hamada:20151230203622j:plain 《 第1期操縦学生入隊22周年記念として作成された「第一期操縦学生同期生名簿」》

  注: 〇印は入隊22周年記念同期生会参加者を示す。

       

f:id:y_hamada:20151207223116j:plain

 《 昭和52年6月3日 第1期操縦学生入隊22周年同期生会記念写真 来賓元隊長・区隊長4名、同期生60名、総員64名 》

 

f:id:y_hamada:20151207223326j:plain

 【第1区隊】

浅田光(日航)・青木正則(航空大学校)・荒瀬両右(全日空)・〇石井義人日航)・伊吹雄二郎(病死)・〇池田健治(日航)・板垣肇(2空団)・尾田頼宣(日航)・〇加藤清勝(東芝冷凍機)・〇柏木勇(自営)・木村稔(81空)・橘高由幸(日本電気)・〇桑田九州男(航空大学校)・楠見輝男・小林誠(1空団)・古賀幸雄(2補処)・〇西藤正信(調本)・佐々木一二(2教隊)・下田稔(全日空)・〇新見喜一(自営)・鈴木務音夫(日航)・〇谷川岩夫(日航)・〇高橋洋(7空団)・〇武田茂(全日空)・高浜栄示(日航)・中田健(日航)・時井知二(日航)・〇戸田宏信(自営)・中野光夫(日航)・中川裕俊(東亜国内)・西山淳(救難団)・錦織芳博・橋本好弘(トロント大学)・原田日出男・〇馬場雍(入間管制隊)・古川隆・〇宝官賢治(4補処)・増田隆介(殉職)・〇前川誓孝(全日空)・〇間正守(救難団)・松岡和義(自営)・宮尾五郎(全日空)・〇村田隆(81空)・山本秀成(殉職)・山口誠(日航)・吉田照人・若木孝之(47名)  出席者16名

 

f:id:y_hamada:20151207223550j:plain

 【第2区隊】 

石塚昇栄(運輸省航空局)・伊藤邦男(1空団)・井上正彦(8空団)・太田敏夫(輸空団)・大畑正志(4補処)・大森次男・桐山(旧姓・沖)道生(陸自中部方面管制気象隊)・恩田守(東亜国内)・小川法太郎・芧野知幸(日航)・川崎愿治(輸空団)・〇清田尚利(全日空)・黒木富評(8空団)・小林人士(5術校)・〇小沼義治(全日空)・児玉節正(6空団)・竹内正(総飛隊)・橘文男(日航)・鶴野良雄(西空司)・寺本訓弘・〇戸田勲(神奈川地連)・斎藤祐(自営)・〇島田俊雄(全日空)・下田法典(12教団)・末原基與治(南混団)・〇菅信介(空幕)・〇菅原淳(空幹校)・鈴木政郎(日航整)・畑中泉(日航)・原口巧(全日空)・原耕一(日航)・船津典右(輸空団)・中武彰男(日航)・中村俊英(殉職)・〇松岡勲(警務隊)・宮本隆資(8空団)・村田勉・村田博生(総隊司)・森田四郎平(13教団)‣矢端武彦(美保気象隊)・山口啓介(1術校)・〇山田芳生(日航)・山田義衛・山瀬法男(5術校)・山中進(体育学校)・〇山根康弘日航)・〇吉田哲夫(東亜国内)・渡部重美(全日空)(48名)     出席者11名

 

f:id:y_hamada:20151207223732j:plain

 

【第3区隊】 

〇阿部幹正(日航)・浅谷良則(芦屋管制隊)・〇青木凡夫(東京空港)・天野勝(1空団)・有馬愛二(殉職)・〇淡野徹(日航)・石田弘全日空)・井沢三好・〇猪膝康二(自営)・石川正美(三菱重工)・江添正倫(7空団)・〇飯島勝次(総飛隊)・内海日出雄(プロゴルファ-)・〇打井亮吉(全日空)・大藪幸則・〇岡西晃嗣(自営)・川又巳三男(牧師)・木原一(福岡地連)・小泉博司(救難団)・〇佐野隆(日航)・〇志賀弘直(東亜国内)・鈴木多門(2空団)・田代昇(航空大学校)・谷口行蔵・大田弘・〇高橋光彦(東亜国内)・高坂清美(4術校)・千綿安次(西警団)・徳田忠成(日航)・富田孝史(東亜国内)・西村克重(日航)・〇濵田喜己(総隊司)・平山貞男(輸空団)・〇藤縄忠(日航)・〇藤田勉(日航)・藤岡恭・古市剛(新興製作所)・松村司(殉職)・〇松浦信(警戒資料隊)・〇松山弘(救難団)・丸山忠雄(4術校)・〇水野達雄(気象群本部)・〇村井礼造(日航)‣山本悟(防空指揮群)・〇山脇利雄(日航)・山先峯樹・渡部誠二(殉職)(47名)  出席者18名

 

f:id:y_hamada:20151207223948j:plain

 

【第4区隊】

 青山清明阿部浩三(日航)・〇相子和愛・(日航)・有馬敏純(西空司)・石井順規(三つかん酢)・石山亘・岩下秀治(在イラン)・石井治男(3空団)・岩井靖・大嶽清(殉職)・大久保暢夫(沖縄飛勤隊長)・金丸一隆・〇木村高明(全日空)・熊谷邦之助(2術校)・黒田功(日航)・小林弘三(2補処)・重村和彦(救難教育隊)・〇鈴木頴明(日航)・篠田靖夫(千歳救難隊)・其田穣・〇関根(旧姓・高草木)栄(全日空)・〇田中日出人(空幕)・高田芳秀(8空団)・〇棚倉久幸(日航)・〇高橋正(日航)・鶴井平(殉職)・〇戸祭日出男(4補処)・七條彰規(3空団)・灘波良章(2補処)・〇早川清光(自営)・原忠一(12教団)・野崎實(2空団)・松村義文(1術校)・〇松山幹夫(日航)・三浦哲雄(幹候校)・村田淑郎(全日空)・〇村山昌道(6空団)・本村明(自営)・〇山田繁(入間管制隊)・山足喬(第1教育隊)・山口忠福・安川厳(日航)・湯浅良信(浜松管制隊)・吉村理男(日航)・渡邉弘(12教団) (49名)  出席者15名