昭和の航空自衛隊の思い出(183) 昭和も平成も変わらない自衛官(2)

1.「第13回国民の自衛官」の表彰 

 昭和の時代より平成の時代は、国際の政治・経済・軍事・社会の状況変化が急激である。それに対応して自衛隊の部隊・自衛官の任務・内容・行動が飛躍的に増大化・多様化・複雑化しているが、昭和、平成と時代は変わっても「自衛官」の国家・国民に対する忠誠心、任務に対する使命感、責任感、誠実な勤務態度はいささかも変わりがない。言うなれば、時代は変われども 使命感・責任感、誠実な勤務態度は昭和の自衛官も平成の自衛官も変わりがない。そこが自衛隊のすごさでもある。

 災害派遣や国際貢献などで著しい功績のあった自衛官を顕彰する「第13回国民の自衛官」(フジサンケイグループ主催、産経新聞社主管、防衛省協力)に10人1部隊が選ばれた。

2.国民の自衛官横顔

 産経新聞に掲載される「国民の自衛官横顔」は、素晴らしい記事である。記事内容が表彰される自衛官の横顔を真心をもって真実の姿を伝えたいとしているから読者として暖かみを感じる気持ちになる。こうした記事を通じて国民の多くの皆様に自衛隊の様々な任務と勤務の実態、自衛官の生きざまを知ってもらいたいと思う。

 自衛官は、ごく普通の人間である。普通の父親であり、母親である。普通の市民である。OBの一人としては、多くのことを現職時代に経験してきたので、横顔の記事を読みながら行間に現れない部分が読み取れるだけに「国民の自衛官」顕彰制度が更に発展してもらいたい。

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《 白井博己陸士長は、3等陸曹の教育訓練中とのこと、陸曹になれば新しい世界が開けてくる。将来への希望と展望が開け生活の基盤が確立して家庭生活も安定する ものだ。夫妻とも自衛官のケ-スは昭和の50年代の後半から定着してきたように記憶している。》

 

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《 橋本裕司元3陸佐は8月定年退官し、新しい人生を歩んでいる。陸自ヘリコプタ-操縦幹部の道を立派に果たしての退職、自衛隊で培ったすべては第2の人生で役立ち、必ずや大輪の花を咲かせるものだ。これが自衛官生活というものである。》

 

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《 日高幸治准陸尉は、普通科連隊の最先任上級曹長(准陸尉)、まさに陸曹の最上位にある。陸海空を問わず上級曹団は部隊人的戦力の主体をなすものだ。士・曹と階段を登ってきただけに豊富な経験と実力がそこにある。》