航空自衛隊第1期操縦学生(21) 航空学生制度創設60周年記念行事参加の記・防府天満宮

1.防府天満宮に寄せる思い

   6月6日 ホテルは6時起床した。晴天で「航空学生制度創設60周年記念行事」は計画通り行われるであろうと確信した。防府北基地へ向けての出発は防府駅8時とあるので、7時までの1時間で防府天満宮を参拝してこようと思い出かけた。

 防府に来たからには、ぜひとも防府天満宮付近までは訪れてみたかった。それは第1期操縦学生として幹部学校に入校するとき、父親と一緒に天満宮鳥居付近の旅館に泊まったことがよみがえったからだ。

   戦後10年にして創設された航空自衛隊に末っ子の私が入隊するので見届けたかったに違いなかったのであろうか。今にして思えば父親の気持ちが痛いほどよく分かる。防府の地で早朝から亡くなった父を思い出し心が豊かに膨らんだ。

 入隊後の10か月の操縦学生基本課程では、しばしば早朝の非常呼集で防府基地から防府天満宮まで駆け足をしたことがあった。こうしたことから特別な思いが私の胸にあったようだ。

 そういえば昨夜の懇親会で小林誠君は、松浦正人防府市長に60年前「早朝の駆け足で市民の皆様にご迷惑をかけました」と謝っておいたよと言っていた。きっと若人約200名の靴音は大変なものであったであろうと思われる。あれやこれやと青春時代の思い出がよみがえった。

2.鳥居から防府天満宮に拝礼した

 昭和30年当時は、20歳になったばかりで鍛えれば鍛えるほど体力気力が充実していたせいか、歩調を整えながらの集団駆け足はどこまで行っても平気であった。

 防府の地に来たせいか、60年前の感覚から防府駅から防府天満宮は直ぐそこにあるように錯覚していた。歩き出してから表示板に出合い、いやに遠いことに気がついた。何とか鳥居の下まではいってみようと思い一生懸命歩いた。

 鳥居まで来たのでここで拝礼をして引き返すことにした。幸い散歩中の御婦人と出会い、駅付近にお住まいとのことで案内してもらい近道を通ってホテルに帰ることができた。旅先で早朝から散歩ができて身体が軽くなったように感じた。

 少し汗をかくほどで心地よく、朝食をおいしくいただいた。早めに駅前に出かけ待機しているバスに乗り込んだ。晴の航空学生制度創設60周年記念行事参加への1日が始まった。

 

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《 防府天満宮防府駅から車で5分とある。表示板を見て歩いてなんとかいけるかと思ったが、自分の歳を忘れていたようだ。》

 

 

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《 時間的に無理なのでここで拝礼をして駅へ引き返すことにした。幸い早朝ウオ-キングをして入る御婦人に写真を撮っていただいた。現場に立って60年前がよみがえった。》

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《 航空学生制度創設60周年記念行事参加の1日が始まった。防府駅前に待機するバスに乗り込んだ。》