浜ちゃん日記  年の始めと終活

 新しい年を迎えると今年こそはこうしたいああしたいと思う事もある。どんなに歳を重ねても、正月・新年は格別な思いがするものだ。

 正月早々から、シニアクラブ新年会、浜松基地賀詞交歓会等にも元気に参加し、知人たちのにこやかな笑顔や現職隊員のきびきびした態度に接していると心身がフレッシュし健やかになったような気分になる。

 昨年、第1期操縦学生同期の納骨式に仲間が集まった。話題は各々の「終活」はどうするかが話題となった。同年齢で80歳・傘寿を迎える歳だからお互い考えていることは同じようなことであった。

 近年は、「就活」と「終活」という言葉が流行っている。人生の最初と最後をどうするのかとなると、後期高齢者にとっては「終活」が最大の関心事となってくる。

 「就活」は「就職活動」の略語で、職業に就くための活動の総称であろう。「終活」は、「人生の終わりのための活動」の略で、人生の最期を迎えるにあたって行うべきことを総括したことを意味する言葉であろう。

 「終活」は、主な事柄としては生前のうちに自身のための葬儀や墓などの準備や、残された者が自身の財産と相続を円滑に進められるための計画を立てておくことが挙げられる。

 世間へこの言葉が広まって、2010年の新語・流行語大賞にもノミネートされ、2012年の新語・流行語大賞でトップに選ばれたこともあり、近年よく使われるようになった。

 誰しもそれなりの歳になると、どうしても先のことを考え、「人生の終わりをより良いものとするため、できることなら事前に準備をしておこう」ということになる。
 自分の葬式までは考えないが、その際の連絡すべきところなどのリストや生命保険などの証書と連絡先をまとめておく、書籍等の整理などをしておくといったことがある。

 これらは、つまつところ「自分に関わることすべてにわたって身辺を整理して」「残された家族に迷惑をかけない」ことに尽きる。また、安心して残りの人生を過ごすことにつながるであろう。

 さりとて、亡くなった両親、兄姉たちは自然体で逝ってしまったように覚えている。人生最後のことについてだけは話を聞いたり尋ねたりしたことがない。この辺のことは親子でも話ししたことがなかった。自分で考えなさいということかもしれない。

 生きとし生けるものは必ず命が絶える。現世での役割を終えて、次の新しい世界へ旅立つときは明るくおさらばしたい気がする。そっと静かに自分の人生を仕切りたいと思うが未知のことはわからない。「立つ鳥は後を濁さず」ということであろうか。