5.地域の主要行事の運営支援
❶ 地域諸行事の運営支援
静岡県隊友会浜松支部は、ボランティア活動として、早い時期から今村昭八元静岡県隊友会会長の指導の下、積極的に地域の主要行事の運営支援を行っている。とりわけ、毎年の「浜松市建国記念の日奉祝式典・記念講演」と「浜松市戦没者追悼平和祈念式典・記念講演」の協力支援は定番となり、航空自衛隊OB団体「浜松つばさ会」と共になくてはならない主力団体であり、地域に貢献する存在となっている。
個々の隊友が個人として地域の諸行事に協力支援するのではなく、有志を主体に隊友会支部として、組織として、運営支援を行っている点が特色である。
❷ 隊友会の役割
隊友会の役割は、警備、会場整理、救護等の担当である。自衛隊OBとしてはお手の物であり、関係者から信頼されている。
非常の場合は、冷静沈着にして、状況を的確に判断し、大声で指示誘導出来る能力を有しているからだ。
幸いして、そうした大事故は発生していないが、現職時代と変わらぬ「常在戦場の心構え」を忘れてはならない。
それは、上は国家、総理大臣から下は家庭の親父に至るまで基本は同じであろう。
その心構えを、いついかなるときでも、常に胸に秘めて「即応態勢」を堅持しているかどうかで、初動対処のすべてが決まる。
3.11の東日本の大震災、韓国の フェリ-旅客船沈没事故に対する初動対処しかりである。古今東西 、未来永劫この基本は変わらないであろう。
❸ 平素の心構え
一般社会では、多数の人を整列させたり、人員掌握することに慣れていないが、自衛隊では日常的に当たり前のことであり、基本中の基本である。そのコツを誰でも体得しているいるものだ。
こうした自衛隊では、普通のことで、何でもないことが、戦後の日本社会では、団体行動、団体指揮が疎んぜられ、いつしか大抵の人が、自衛官・海上保安官・警察官・消防官等を除いて、そのような訓練・経験をしたことがない社会になってしまった。
あまりにも極端な誤った、過剰な観念・考え方が蔓延し、初動対処に躊躇し、的確な判断ができず、組織体のみならず自らの生命と安全を確保することさえ難しくしている面が生じている。
❹ 非常対処
多くの人が集まる行事は、保安警備・案内整理、誘導避難は最も重要な業務である。主催者が絶対に軽視をしてはならない運営の必須事項である。
こうした非常事態対処に、隊友会・自衛隊出身者が組織的に活動し、役立つことが期待されている。行事支援に従事する隊友はただ単に配置についているのではなく、いつも非常時を想定してそれなりの覚悟をして役割を果たしている。そこが大きく違う点ではなかろうか。
屋内外を問わず、付与された担任業務につけば真面目にその業務を遂行する。自衛隊勤務で培った優れた能力・経験を活用して、社会に役立つことができれば一層、隊友会の存在感が増して来るであろう。
《 浜松支部副支部長小椋靖氏の音頭により万歳三唱 》
6.地域の清掃活動参加
❶ 佐鳴湖クリ-ン作戦参加
佐鳴湖クリーン作戦は、平成8年から参加している。当時、佐鳴湖は現在のように環境が整備されておらず、参加各団体の清掃活動に負うところが多かった。
時あたかも支部活動に、地域社会における社会貢献、ボランティア活動を積極的を取り入れようとの機運高まりの中、元副支部長鈴木美三氏の発想と尽力により隊友会が仲間入りすることになったのである。
今でこそ、当たり前になった感があるが、当時、時代の要請を先取りし、 地域の課題・ニーズに対応する活動を支部活動に早い時点で取り入れたことは特記すべきことであった。
❷ 地域社会への貢献と期待
地域社会の清掃活動の中でも「佐鳴湖クリーン作戦」は、佐鳴湖周辺自治会や市民団体、学校でつくる「佐鳴湖をきれいにする会」が主催するもので、本年3月9日のクリ-ン作戦には62団体、約三千人の市民が参加した。大規模な清掃活動が、佐鳴湖の環境浄化に大きく寄与している。
初参加以来、 支部旗のもと団体としての指揮管理、行動力、統制力、作業能力などダントツで注目を集めた。 当初 毎回、テレビカメラが向けられたものである。
当初は機材の投入・運用を行なったりした。 現在は、あらゆる面でクリーン作戦の運営体制が確立充実し、行政の浄化対策が充実し成果を上げていることとあいまって、作業内容も手作業による除草、ゴミ拾いが主体となってきた。
時代の推移・要請とともに隊友会支部活動の分野は発展して行くであろう。
地域における活動では、地域に真に役立ち、貢献することを主眼に、 隊友会の特性、組織力を十二分に発揮出来る分野を選択し、活動することが肝要であろう。
今回、長年の活動貢献に対して、「佐鳴湖をきれいにする会」から感謝状をいただいた。ありがたいことである。
《 佐鳴湖をきれいにする会から感謝状 》