がんとの闘い(31) 入院第1日を過ごして

1. ぐっすり眠れた

     4月11日に入院、 昨夜はぐっすり眠れた。よく床が変わったから眠れないという人もいるが、普段から環境に左右されず、「眠った方がよいとき」はすんなりと眠ることができるので随分得をしているかもしれない。

     若いときから、自衛隊の大集団・大部屋で過ごしてきたので、大部屋も何の苦にもならない。

     これらは、性格・体質・気質・経験などから来ているものかもしれない。どちらにしても、時・場所を気にしないでいられることは幸いである。

     今回も個室ではなく、大部屋を希望した。特別な事情が生じない限り他人に迷惑をかけない限り、大部屋の方が自分向きである。

 

2.病人になりきらない

    がんとの闘いは、私とがんとの勝負であり、戦争である。

    患者になっても、病人になり切ってはいけないと思っている。

    確かに治療のため入院したのだから「病人」であることはまちがいないが、肉体は病気に侵されても、己の精神まで侵されたわけではないと思っている。

     患者として、患部を最良の治療をしてもらうが、自分で最初から病気に負けて、「降参しました」と白旗をあげては、がんという史上最強の敵に勝てない。

    古来、戦勝の帰趨は指揮官の意志によって決まるといわれている。旧軍の「作戦要務令」や自衛隊の「指揮幕僚要綱」にも記されている。

    患者たる指揮官は自分自身である。指揮官が白旗を上げたのでは、部下の肉体は負けてしまう。

    指揮官の必勝の信念があって、初めて病に勝つことができる。

    がんという冷徹な事実に立ち向かうには、病人であっても、病人になりきらないで臨みたいと固く心に決めている。

 

⒊    普通の生活が最高

    入院して思うことは、普通の身体で、普通に動け、普通に生活できることが幸せの最高の基盤であろう。

    ちよっと調子が良いと、少し願望が高くなる。これが普通の人間だ。

    幸いにして、がんに侵された最初の真っ赤な尿血から今日に至るまで、普通に生活することができた。

    今の生活が引き続き維持されたらよいと思う。先のことは分からないのが人生である。一喜一憂しないで過ごす方が良いようだ。

    

4.手術を控えて

     手術は、4月14日朝一番最初となった。8時20分には歩いて手術室に向かい、9時ごろから始まるであろう。

     手術は、前回とほぼ同じであろうが、全身麻酔で行われるので、すべて医師にお任せである。

当日だけは、動けず、安静であるが、翌朝からは普通に食事し、歩いたりすることになるであろう。

    淡々と、のんびりと過ごしている。今日は持ってきた本を読んでみたいと思っている。

 

5.  小さなアイディア

    毎回の入院で感じることであるが、看護師さんから渡されるメモは結構役立つものだ。手術室に行く時間、部屋を出る時間、食事、飲み物は何時までといったことである。

     個別にメモ書きが渡されるとしっかりと見るものである。小さなアイディアが大きな役割を果たしている。こうしたものは、患者の立場になって作られているから皆喜んでいるであろう。

 

6.スマホの駆使

    スマホに使わされている。格好よく駆使したいところであるが、それだけはうまくいかない。

    ブログは、普段はパソコンと併用しているが、ここではスマホだけである。文字の大きさなど違いができているが、修正方法がよく分からないでそのままにしている。

    パソコンを使えばいっぺんに補正出来るが知識・技量不足では思うようにならない。大勢に影響がないので、退院してから処置することにした。