神原町シニアクラブ(29) 神原町シニアクラブの運営

 1.神原町シニアクラブの新役員

   浜松市西区神原町シニアクラブ(神原会)は、3月の年度末総会で平成26年度役員を決定し、4月1日から新陣容でスタートした。

 会長濵田喜己、副会長縣弘、会計今枝啓一、女性部長野田俊枝の各氏から平成26年度役員は会長濵田喜己、副会長杉山誠司、会計鈴木富久、女性部長窪田初恵の各氏となった。会長の再任以外は全員新任となった。理事・班長では若干の交代があった。

 

2. シニアクラブの共通の諸問題

 神原会の会員は53名であるが会員の高齢化が進みつつある。年2回シニアクラブの活動状況について全世帯に配布したりして、クラブのPRに努めているが、会員の高齢退会と新入会で会員数は横ばい状態が続いている。各クラブとも共通する問題を抱えている。むしろ横ばいはいい方かもしれない。

    シニアクラブ全般に共通することは、団塊の世代に見られるように、シニアの価値観も多様化し、社会全般にわたって生涯学習・趣味等も多様化・広域化・拡散化して、個人の交流の場の広域、多様化が急速に進んだことである。現代はシニアクラブだけが総べてではなくなり幅広い世界が存在していることである。

 その上に、定年後も働く時代となったことがあげられる。定年後の人生設計も多様化して、隠居といった概念は全くなくなり、ゆっくり老後を過ごす境目がはっきりせず個人差がでてきた。

   こうしたことから、 シニアクラブへの入会対象者・適齢期者・予備軍は増加しているが、その実態は複雑化しており単純ではない。

 また、人は皆永住の地で最後を迎えることになるが、多くは老人養護施設等に入り地域とのつながりが希薄化しつつある。地域で生活し、ともに楽しみ、仲良くしていく意識がない限り、その解決はますます拡大し難しいものとなるであろう。

 さらには、いまさらクラブに入って役員をやらされたりするより、自分の家で自由にやりたいことをやった方がよいという一人楽しみ型・孤独型志向が強くなってきたせいもあるように感じている。  

    こうした社会全般の大きな流れの中でどのように対処したらよいか悩みはつきない。

 

3.クラブの年間活動計画

    1 単位クラブといえども、やることはすべて同じであり、活動計画書・収支決算書もバッチリ作成した。

    会員の皆さんには、一枚の紙に年間の予定を収めて、見やすく、忘れないように、「年間予定表」として配布している。

    毎月1回は定例会を開いて、 神原会館に集まる。さらに、毎週金曜日午後神原会館でクラブ活動を行う。全部参加すると月に5〜6回集まることになる。

 シニアにとって、一番大事なことは、まず、「健康で、家族に迷惑をかけないこと」であろう。神原会館に出かけて、人と接し、話をする。

   単純なようでこれが健康につながっている。自分自身のために有効に利用すればシニアクラブの存在は大きい。

  そのために、地域の神原会館を活動の拠点・集合の場所にしている。 神原町自治会からは会館使用料も無料にしていただきありがたいことである。

    これらは地域の自治会・町民の皆さんの暖かいご理解とご協力があって出来ることである。 神原会館の管理運営には、維持管理・電気料金料等の経費がかかっている。これらは全て町民・自治会会員の会費で賄われるものである。

    従って、シニアクラブとしてはできる範囲で地域に役立つ存在でありたいといろいろな面で努力している。昨年から神原会館の毎月の清掃にも参加するようにした。

    歳だからといわないで、シニアとしてできることは積極的にお手伝いする姿勢で臨むことにしている。

    シニアにとって、「歳だから」という拒絶志向ではなく、「歳だからできることがある」との前向き志向になるとかなり生活内容が違ってくる。

    こうして見ると、シニアクラブの抱える諸問題は、社会・個人が複雑に絡みあっているので、入会の門戸を開き、嘆かないで出来る範囲で焦らず、コツコツと仲間を増やし、クラブの運営に精進していきたいと思う。

 

4.新しい内容の取入れ

    前年度と比較して、新しい内容を織り込むことにした。同じ項目でも内容・依頼先の変更など工夫に努めた。

   定番の健康教室、交通安全教室のほか、 昨年度は会員に関心のある老後の最後はどうするかといったことについて福祉関係教室・相談を設けた。今年は、警察との連携を一層緊密にして行こうと、浜松中央警察署生活安全課と地元の神久呂交番とのつながりを強化してオレオレ詐欺等防犯教室設けることにした。

 一方、毎月の定例会では自分たちで体を動かし、声をだし楽しむことを行っている。プロゼクタ-と通信カラオケ装置を活用し、健康体操、懐かしの童謡唱歌、輪投げ・ペタコ-ト・吹き矢などのほかカラオケも楽しめるようにしている。

 毎回の最後は30分程度お茶と雑談タイムを設けて、お菓子をつまみお茶を飲みながら世間話に花を咲かせることにしている。これが一番人気があるようだ。帰りには、参加賞としてティシュ1箱をお土産としている。