浜松基地賀詞交歓会
平成26年1月7日夕、航空自衛隊浜松基地賀詞交歓会が基地食堂で行わ れた。会場の隊員食堂は約500名でまんぱい、自衛隊側は航空教育集団司令官廣中雅之空将、浜松基地司令荒木正嗣 将補以下主要幹部が参加した。
来賓及び招待者は、国会・県会・市会議員、市長、経済等、自治会・一般市民等のほか防衛諸団体等であった。
文字通りの賀詞交歓会となった。一堂に会して多くの方と年始の挨拶を交わせることはありがたい。
浜松基地の四大行事(賀詞交換会・観桜会・納涼大会・航空祭(エアフェスタ))のひとつである。
浜松基地司令、防団連会長の挨拶
主催者の浜松基地司令の挨拶は要を得た内容であった。
基地司令の挨拶は、列席の皆さんの関心は、自衛隊が現下の世界の軍事外交情勢、とりわけ最近の中韓の厳しい状況をどの様に認識し、どう対処しているか注視している。
このような情勢に関して基地司令の慎重に言葉を選んだ理路整然とした挨拶は分かりやすく現状を再認識した。
参集の皆さんも自衛隊の対処について心強く思ったのではないかと感じた。特に、第一線で厳しい勤務に就ている隊員の苦労に思いを馳せ身が引き締まった。
さすが自衛隊基地を代表する荒木基地司令の年頭の挨拶であった。
また、共催の浜松防衛団体連合会会長中山正邦氏の挨拶も自衛隊を支える心情が溢れておりよかった。
来賓の城内実衆議院議員他の国会議員、鈴木康友浜松市長、三上元湖西市長の挨拶も簡潔明瞭であった。
どの会でも同じであるが、主催者・ホスト役・主役がどんなに長く挨拶しても苦にならない。むしろしっかりとした挨拶が歓迎されるものだ。
来賓等の挨拶も、当を得た簡潔明瞭なものであった。自衛隊では隊員に対して、職務遂行に当たっては簡潔明瞭な命令・指示・伝達を徹底している。
従って、他のところはともかく、四大行事の来賓の挨拶は、その位置づけと環境を考えて来賓の方々も要点を簡明に述べておられたように思った。
基地司令の招待
ホスト役の基地司令は、監理部長の先導でこまめに各テーブルを回っておられた。
招待を受けた皆さんは、それぞれのしかるべき理由により案内を受けたわけで、国家の骨幹をなす軍事組織たる自衛隊から公式に認められ招待を受けたものである。
現在の若い人たちや世界の軍事・軍隊に関する常識に疎い者からすれば、基地・駐屯地の司令から招きを受けることの重みが理解できないであろうが、世界の常識がわかる人にはわかるのである。
たかが賀詞交歓会と思うなかれ、地方では、国家機関からお招きを受けることは少ない。多くの方がその重みをよく分かっておられるのである。
招待を受けた方は、名誉と思って参加されておられる方も多いことを忘れないで欲しい。
誠意溢れるあもてなし
隊員の皆さんが、日ごろはやったことのない接遇を慣れない手つきで、一所懸命やっている姿を見て感動した。
この賀詞交歓会をはじめ基地の四大行事にあたっては、誠心誠意の おもてなしを行っている姿に敬意を表するものである。これらすべてが円滑な基地運営や部隊等の任務遂行につながるものだからである。
各テ-ブルには基地の主要幹部を配置し、参加の皆さんと会話ができるよう配慮していた。龍武太鼓などは自衛隊らしく勇壮できびきびしていて気持ちがよかった。うどん等の温かい出し物は定番で好評である。
一般と違う自衛隊らしい設営と運営を今後とも堅持して欲しい。
OBの立場から見ても、いろいろと改善の跡が見られた。特に夜間のちょうちんの設置、交通統制・誘導と装備の服装はよかった。
冷え込みの激しい屋外で勤務に就いた隊員には最敬礼と「ありがとう」を言って基地を後にした。
おもてなしも訓練の場
受付については、一時的ではあるが列ができることを見かける。今後研究改善の余地があるように思った。OBとしては厳しく見てしまう。
よくス-パ-に運転手代わりで出掛けることがあるが、少しでもレジに列ができればただちに人員を配置して対処し、解消すると元の体制に戻す等の柔軟な対応に感心することがある。
おもてなしも訓練の場である。単なる受付ではなく、招待者には申し訳ないが、非常災害時の避難民の大量処理と想定して、迅速かつ親切な受付処理・対応をすると「さすが自衛隊」とお客様によろこんでいただけるであろう。
自衛隊・隊員にとっては、対外行事といえども、広報と言った観点だけではなくすべて訓練の場・機会である。いついかなる時でも、あらゆることに対処できる素地が培われていくのである。隊員にとっても必ず将来役立つことがあるものだ。
《 すばらしい荒木浜松基地司令の挨拶 》
《 隊員による勇壮な龍武太鼓 、自衛隊らしくてよい。》
《 会場における祝賀風景 、参会者は和やかな雰囲気で歓談が進んでいた。》