浜松防衛団体連合会(1) 防団連の設立

1  航空自衛隊浜松基地と基地協力防衛団体

   航空自衛隊浜松基地の四大行事は、新年賀詞交歓会・観桜会・基地納涼祭・航空祭(エアフェスタ浜松)である。

   この行事は基地と浜松防衛団体連合会が共催している。

 昭和61年に、浜松基地の行事に対する協力団体として「五桜会」が発足し、内外にその名が知られるようになったが、平8年10月浜松基地へのAWACS(航空警戒管制機)の配備や航空自衛隊テ-マパ-ク「浜松広報館」の建設を契機に、「浜松基地への協力支援」という共通の大目的に対して大同団結し、全国的にも模範となるような、より強力な連合組織の結成と活動を目指して、「五桜会」の5個団体にさらに3個の防衛団体が加わり、「浜松防衛団体連合会」が発足した。

  以来、「浜松防衛団体連合会」は17年が経過したが、連合組織設立の目的に沿って、充実発展し、ますますその存在と活動が広がっている状況を見るにつけ心から嬉しく思っている。

 顧みて、浜松防衛団体連合会の結成に携わり、その前身である五桜会当時から係わった人たちが鬼籍に入られてしまい、創設に直接携わり、往時を知り、産婆役や運用に当たった者が不肖濵田喜己と鈴木美三氏他数人となってしまった。時の流れを感じる。

   平成2年航空自衛隊を退官し、平成3年静岡県隊友会浜松副支部長を経て、4年浜松支部長・西部地区協議会会長の職務を担った私は隊友会の代表として五桜会の一員となった。

   当時、五桜会は、静岡県西部防衛協会自衛隊浜松市父兄会・静岡県隊友会浜松支部・浜松航空同人会・心友会 の5個団体であった。

    平成8年の浜松防衛団体連合会の発足時の構成団体は、五桜会の5個団体に新加入の浜松基地女性協力会(芙蓉会)・静岡県西部海交会・つばさ会浜松支部の3個団体が加わり8個団体となった。

 その後、幾多の変遷を経て、現在は、静岡県西部防衛協会静岡県磐田防衛協会浜松基地女性協力会(芙蓉会)・自衛隊父兄会浜松市支部静岡県隊友会浜松支部静岡県隊友会浜北支部・浜松つばさ会の7個団体から構成されており、ホームページを開設している。

 以上の状況から、歳月とともにその発展を静かに見守る一人として、浜松防衛団体連合会の結成の経緯等を振り返ってみることにした。

 

2  浜松防衛団体連合会の発足の経緯 

 本稿は、浜松防衛団体連合会10周年に際して「記念誌」に寄稿した一文である。

浜松防衛団体連合会創立10周年を迎えて

 浜松防衛団体連合会の創立10周年を心からお祝申し上げます。十年一昔といわれますが、私には発足前後のことが鮮明に思い出されます。当時隊友会浜松支部長として、会の結成に心血を注いだ一人として、本連合会が10年の歩みの中で各位のご尽力により着実に活動実績を積み上げられ、内外から高く評価されていることに深甚な敬意を表するものであります。 本連合会の設立経緯の趣旨は本誌「浜松防衛団体連合会のあらまし」をご覧いただくことにより、ご理解いただけるものと存じます。

 結成にあたって特記すべきは、当時、元浜松基地司令の今村昭八様には、会の結成にあたって相談に乗っていただきご助言を賜りました。

    心底から「浜松基地が大好き」の初代会長の久野幸夫様、初代幹事長の山田久良吉様は、鬼籍に入られましたが、まさに精魂を込めて防団連の結成及び育成発展に尽力されました。

    また、副幹事長の鈴木美三様は、幹事長を適切に補佐されて基盤づくりに貢献されました。また、浜松基地女性協力団体・芙蓉会会長鈴木加代子様には、率先して加入され会の重みが増したことが印象的でした。

 平成14年春、相談役として、今までの活動状況、運営上の諸問題を整理して、状況の変化に対応した改善策と会則の改正案を提言いたし多くを取り入れていただきました。

 古来、生むのは易しいが、育てるのは難しいといわれております。防団連も同じではないでしょうか。浜松防衛団体連合会は、浜松基地周辺に所在する防衛協力諸団体が、自らの設立の趣旨、活動の目的を体し、「浜松基地に対する協力支援を行う」という大目的のために「地域社会において存在感のある防衛団体連合会」として、大同団結し、連合組織を結成し活動するために結成しました。

 連合体の組織として諸問題に直面したときには、原点に立ち返り、全国的にも特異な存在である浜松防衛団体連合会が浜松基地を支える存在感のある連合体としてその真価をますます発揮されますよう心からご期待申し上げます。

                                                                                              濵田喜己(元相談役)