今日も明日もいきいき人生(4) お遍路の旅(1)! 感謝と報恩!


4月6日 1番霊山寺 発願 お参り身支度だけは出来たが、お遍路の作法も読経も板につかず、まず形から入った。
先達が懇切丁寧に教えてくれた。第1日目は6番の安楽寺の宿坊に泊まった。夕方と朝のお勤めも参加し、法話を拝聴し心が安らぎ、自分がお遍路に臨んだ理由を再確認した日でもあった。


バス移動 先達の先導で、車中にて朝の出発後と夕方の降車前に、全員で般若心経を唱える。行く先々で適時適切に解説や説明が行われた。本で読むのと違い、その場面、場面で詳しい話を聞いてなるほどと納得することが多かった。座席も適宜入れ替えを行いお互いを知り合う機会を作っていたのはよかった。


4月7日 7番十楽寺 桜が満開で四国の風景を満喫した。車窓から眺める景色も心に染みた。寺から寺への道中の徒歩移動は、土地のにおいを感じた。お接待を受けたこともある。住む人の豊かな人情に接すると日本の良さが失われていないことを肌で知る。


4月7日 8番熊谷寺 一列になって黙々と進む。距離が長くなると躓いたりしないよう周囲に注意を払いながらお遍路を楽しんだ。バスを降りてからは、遍路道を通って山門をくぐる。


4月9日26番金剛頂寺 登り階段、上りがあれば下りがある。苦あれば楽あり。心臓がパクパクの場面もあった。出来るだけ皆と歩調を合わせ、お互いに休憩したりして難所を乗り切った。移動はバスであるが、基本は歩くことだ。みんなよく頑張った。


4月18日 88番大窪寺 結願の日は感動の数々が展開された。あいにくの雨の参拝となったが、長い道のりを達成した日は誰の心も晴れやかであった。先達も皆の成就を祝いお互いに感涙のひと時を過ごした。人生には感動があれば生きる力が湧いてくる。 

自分にとってお遍路とはなんであったか問い直す! 「こころの旅」だった! 

 毎週日曜日に、BS−TBSの「徳さんのお遍路さん」を観ている。実際にお遍路の一部を体験した者にとっては、映像に四国の風景と次々と八十八ケ所の霊場寺院が捉えられており、当時の自分と重ね合わせたりして特別な思いで、懐かしく、興味深く、結構楽しんでいる。

 平成23年4月15日間、クラブツ−リズムの企画・実施した「全周15日間」の四国お遍路の旅をしてから2年がたち自分にとってお遍路とはなんであったのか問い直している。
 私にとって、お遍路の旅は生涯忘れ得ないほど最高であった。それは単なる観光と違った心の旅であったからだ。

 航空自衛隊在職当時から定年退官したらすぐにでも歩きお遍路の旅に出たいと思っていたが、退職の翌日から自動車保険料率算定会・静岡調査事務所の新しい仕事に就くことになり、次の日から名古屋地区本部で研修がはじまり、お遍路どころの話ではなくなった。
 こんなことで、お遍路はしばらく心の中にしまっておいた。

チャンスだ! 今やるときしかない! 

 67歳になり、仕事は一切打ち止めにし、余裕を持ちたいと思っていたら、次は地域の自治会の役員・副会長さらには自治会長等をすることになり、実際にその仕事に就いてみると長期間留守にすることは困難であった。
 自治会長3年後、バトンタッチしたら次はシニアクラブの副会長の役が回ってきた。そのあとは当然市会長に就かざるをえないので、このとき以外にチャンスはないと判断し、会長には了解をいただいて実行することとなった。
 最初に志した自分ひとりの歩きお遍路は、体力的に無理だと判断して、旅行会社のバスツァ−に参加することにした。結果的にはこれが最適の判断であった。

 当時のメモをみると、お遍路について次のように認めている。

 四国八十八ケ所お遍路を終えて

 1「感謝」と「報恩」   

 「喜寿を迎えるにあたり、宿願であった四国八十八ケ所お遍路に、4月6日から20日まで出かけ、白衣・菅笠姿に金剛杖を持って巡礼し、高野山に結願成就を報告してきました。
 この度の順拝は、人生の主軸であった自衛官及び社会人の務めを果たした人生の区切りとして、親兄姉始め私を支えてくださった上司・同僚・部下等の供養、妻への感謝と家族の幸せを祈願する旅でした。東日本大震災の犠牲者、災害出動している後輩の任務完遂も祈願してまいりました。  

 昭和30年6月空にあこがれて第1期操縦学生として入隊するも、操縦適性の面から中途で操縦者としてしての道を断念しましたが、要撃管制、人事総務の分野で、思い切り活動でき、充実した極めて恵まれ人生でありました。感謝・感謝・感謝につきます。
 これからも、地域社会で、少しでも「感謝される」「喜ばれる」「支えて上げる」道を歩みたいと思っております。」

2お遍路が成就したことに感謝! 

 四国八十八ケ所霊場は、弘法大師・空海が修業された霊跡であり、お大師さまとともに歩く旅であった。
自分にとって、お遍路が成就したのは、健康であったこと、家族の支えがあったこと、何の心配もなく長期間家を空けることができたことなどがあげられる。これが一つでも欠けるとうまくいかない。全部がそろわないと出来なかった。
 私の「心の旅」はこれからもつづく。